新着記事「警察官からの転職を徹底解説」

【警察学校入校者必見】警察学校卒業までの完全ロードマップ

ABOUT US
藤田 悠希
元警察官。会社員を経て警察官に転職し、都市部の県警で8年間勤務。主にパトカー勤務を行い、数々の事件検挙や交通取締りに従事した。元警察官の経験から幅広く警察官情報を発信中。
読者

警察学校のことがよくわかりません。警察学校について詳しく教えてください。

藤田悠希

警察学校について徹底的に解説しますね。是非最後までご覧ください!

はじめまして、警察タイムズ管理人の藤田悠希(元警察官)と申します。

警察学校についてはブログやtwitterのDMでもよく頂く質問であり、警察官を目指している人やこれから警察学校に入校する人にとっては大きな不安や疑問を抱えていることだと思います。

実際、私自身も警察学校に対してはとても不安な気持ちが強かったですし、どんなところなのか?どうやって生活するのか?など疑問に思うことも多かったです。

さらに警察学校への入校準備に追われ、必要な情報収集もできず、入校まで慌ただし日々を送っていたことを昨日のように覚えています。

そこで、今回は警察学校への入校から卒業までを「警察学校卒業までの完全ロードマップ」と題し、詳しく解説していきます。

警察学校に対する疑問
  • 警察学校ってなに?
  • なにを準備すればいい?
  • 警察学校でなにをやる?
  • 警察学校の生活はどんな風?
  • 教官はどれくらい怖い?

このように警察学校に対する疑問は尽きることがないと思いますが、この記事を読めば警察学校について深く理解することができますし、警察学校に対する不安や疑問も解消されるはずです。

なによりこの記事を読み込めば警察学校の生活で困ることはなく、卒業まで無事に過ごすことができるでしょう。

元警察官が警察学校経験者の視点で経験談も交えながらしっかり解説していきますので、是非最後までご覧ください。

この記事では警察学校卒業までの道のりを詳しく示し、誰にでもわかるように警察学校について解説していきます。

この記事を書いた人
藤田 アイコン
藤田悠希

都市部の某県警で約8年間警察官として勤務し、警察官人生のほとんどをパトカー乗務員として過ごす。危険な現場に一番で到着し、凶悪犯とも対峙しながら数々の重大事件を検挙してきた。警察官退職後は自身の経験を伝えるためにブログ&twitterを開設。ブログは月間19万PVを達成。

警察タイムズ公式ツイッター

警察学校Q&A

警察学校とは?

まず、そもそも警察学校とはどんなところなのか皆さんはご存知でしょうか。

警察学校についてはどうやって入る?誰でも入れる?なにをするところ?などなど、警察学校というものを詳しく知っている方は意外と少ないことだと思います。

最近ではテレビやドラマでも取り上げられるようになりましたが、まだまだ謎に包まれている部分が多いのが警察学校だと思います。

そこで警察学校についてわかりやすく解説するため、まずは警察学校とは?についてQ&A方式で紹介していきます。

警察学校には誰でも入れるの?

いいえ、誰でも入れるわけではありません。お金を払って通う予備校や専門学校とは違います。

そもそも警察学校とは誰でも入校できるところではなく、警察学校に入校できるのは警察官採用試験の合格者だけです。

一般的な専門学校のようにお金を払って通う学校ではないので、警察学校に入校するためには警察官採用試験に合格しなければならないのです。

警察官採用試験の合格者が一人前の警察官を目指して日々勉強や訓練を受けるのが警察学校というところになりますし、逆に言えば警察官採用試験に合格しても警察学校を卒業しなければ警察官として働くことはできません。

よって、警察学校は非常に規律が厳しいところですし、常に集団行動となるので、自由気ままに生活できるところではありません。

また、教官からは激しく怒られ、理不尽な扱いを受けることも珍しくないので、警察学校に入校してわずか1日で退職する人もいるほどです。

警察学校の厳しさついては下記の記事で詳しく解説しています。

さらに警察学校は必ず全寮制になりますので、自宅から通うことはできません。

平日は外出することができず、携帯電話も使えない場合がありますので、とても窮屈で自由のない生活にも耐えていかなければいけないところです。

誰でも警察官になれる?

年齢制限などの受験資格を満たしていれば誰でも警察官採用試験は受験できます。

警察官になるためには警察官採用試験に合格しなければいけませんが、警察官採用試験には様々な受験資格が設定されています。

受験資格は都道府県によって異なり、年齢制限や体格基準も都道府県によって差があります。

35歳まで受験できるところもありますし、体格基準を設定していないところもあります。

受験資格さえ満たしていれば誰でも警察官採用試験は受験できますので、受験しようと考えている各都道府県警の公式HPを確認しましょう。

警察官への就職や転職については下記の記事で詳しく解説しています。

警察官になるためには法学部が有利?

まったくそんなことはありません。法律の勉強は警察学校に入ってからで十分です。

警察官は刑法や刑事訴訟法などの法律を駆使して仕事をするため、警察官として働く上では法律の知識が必要不可欠です。

しかし、警察官になる前から法律の勉強をしている人はほとんどいません。

法律の勉強は警察学校に入校してからで十分ですし、警察学校では基礎からしっかり教えてもらえます。

法学部を卒業したからといって特に有利になることはありませんし、法学部じゃないからといって不利になることもありません。

また、柔道や剣道についても警察官になる人のほとんどが未経験者ですので、心配する必要はありません。

法律の勉強と同じように柔道・剣道も未経験者に合わせたレベルで教えてもらえます。

警察学校はなにをするところ?

一人前の警察官を目指し、法律の勉強や体力強化の訓練を行い、さらに柔道や剣道などの訓練も行います。

警察官採用試験に合格し、警察官として働くためには必ず警察学校を卒業しなければいけません。

警察学校を途中で退職した場合はそこで警察官を退職したことになり、再び警察官になることは困難となります。

警察学校は一人前の警察官を育成するところなので、

  • 法律の勉強(刑法や刑事訴訟法等)
  • 体力強化のための訓練
  • 柔道・剣道・逮捕術の訓練
  • 定期試験・各種検定

などを行い、現場で働く警察官として必要な知識や体力を養います。

勉強に関しては一般的な学校と同じように定期試験があり、その他の検定なども含めて卒業時には全員に順位がつけられます。

警察学校の1日のスケジュールについては下記の記事で詳しく解説しています。

警察学校の授業について
警察学校はいつ入校する?

各都道府県によって異なりますが、春か秋になる場合が多いです。

警察官採用試験に合格すると警察学校の入校案内が届き、都道府県によっては警察学校で事前説明会も行われます。

警察学校に入校する時期は都道府県によって異なりますが、ほとんどの場合は春か秋のいずれかになります。

どちらかを個人で選ぶことはできませんが、新卒なら春入校、既卒や転職組なら秋入校になりやすい傾向にあります。

また、警察学校に入校した時点で身分は警察官となり、給料も発生します。

警察学校の春入校と秋入校については下記の記事で詳しく解説しています。

入校中は家に帰れる?

最初の約1か月は家に帰ることはできませんが、その後は週末に帰ることができます。

警察学校に入校して最初の約1か月は指導強化期間と呼ばれ、家に帰ることはできません。

この指導強化期間が終わった後は週末のみ家に帰ることができるようになります。

家に帰る場合は金曜の夕方に帰宅→日曜の夕方までに戻るというのが一般的です。

基本的に毎週末家に帰れますが、試験前や警戒勤務の当番がある場合は帰ることができません。

なお、警察学校入校中は特別な用事がなければ平日は外出することができず、携帯電話も平日は使えないという場合が多いです。(携帯電話については各都道府県によって異なる)

よって、警察学校に入校するとなかなか身動きがとれなくなるので、その点は注意が必要です。

警察学校はいつ卒業する?

入校期間は高卒区分なら約10か月、大卒区分なら約6か月となります。

警察学校は最終学歴によって入校期間が異なり、高卒区分なら約10か月、大卒区分なら約6か月の入校期間となっています。

高卒区分も大卒区分もカリキュラム自体は大きく変わりありませんし、勉強や訓練の内容もほぼ同じです。

ただし、高卒区分と大卒区分では待遇に違いがあり、初任給の金額も違います。

また、昇給や昇任試験の受験資格なども違いがあります。

待遇については大卒区分の方が優遇されていますが、何年か経てば気にならない程度になります。

警察学校の高卒区分と大卒区分の違いについては下記の記事で詳しく解説しています。

警察学校を卒業した後はどうなる?

卒業と同時に警察署へ配属となり、警察官としての勤務が始まります。

警察学校を卒業するといよいよ警察官としての勤務が始まります。

卒業と同時に警察署に配属となり、警察学校卒業から最初の2年間は地域課(交番やパトカー)で勤務を行うことになります。

また、警察学校を卒業してから約4~5か月後には再び警察学校に入校します。

最初に警察学校に入校するときは初任科(しょにんか)ですが、2回目の入校は初任補修科(しょにんほしゅうか)になります。

警察学校を卒業した後のことや初任補修科については下記の記事で詳しく解説しています。

警察学校入校までに準備すること

警察学校に入校するまでに準備すること

まずは警察学校についてQ&A方式で詳しく紹介しました。

次は「警察学校に入校するまでに準備すること」について解説していきます。

警察学校は特殊な世界であるため、入校までに事前準備をしておくことがとても大事になります。

逆に言えば事前準備さえしっかりしておけば大きな失敗はありません。

入校までに警察学校について情報収集を行い、警察学校に向けて準備をしている人としていない人では差が生まれることになります。

私自身が警察学校についてよくわからないまま入校して色々と苦労したので、そういった経験談も含めてあらゆる視点から警察学校に向けた準備について解説していきます。

これから警察学校に入校する方や将来警察官を目指している方は是非参考にしてください。

  1. 体力面はしっかり準備しておく

警察学校では早朝からランニングを行い、1日を通して授業や訓練でも体力トレーニングがたくさんあります。

特に警察学校では走る機会が非常に多いので、入校までに体力面の準備は絶対にしておきましょう。

体力面で準備をしておかないとクラスのペースについていくことができませんし、それに加えて怪我をするリスクが高くなります。

警察学校で怪我をしてしまうと周りから遅れをとることになる上、授業や訓練にも参加できなくなる場合があるので、怪我だけは避けなければいけません。

体力面の準備をしていない人は入校早々に怪我をしてしまうので、走り込みはしっかりやっておきましょう。

警察学校の事前準備については下記の記事で詳しく解説しています。

  1. 自由な時間を楽しんでお

警察学校に入校するとしばらくの間は自由な時間がなくなります。

なぜなら平日は基本的に外出することができませんし、週末でも課題や試験勉強などでなかなかゆっくりできないからです。

さらに警察学校によっては平日は携帯電話を没収されるところもあるので、嫌でも警察学校の生活に集中しなければいけなくなります。

また、警察学校を卒業したあとはすぐに警察署に赴任することになり、新人警察官として勤務するため色々と忙しい日々を過ごすことになります。

そのため、警察学校入校前に自由な時間を楽しんでおくべきなのです。

警察学校に入校すると趣味や旅行に時間を使うことがなかなかできなくなるので、入校までに思いっきり楽しみましょう。

  1. 便利グッズを準備しておく

警察学校の寮には洗濯機や電子レンジなどの家電製品は用意されていますが、その他の生活用品については自分で準備をして持ち込まなければいけません。

警察学校では時間に追われることが多く、特に入校当初は忙しい日々を送るため、便利グッズを持ち込むと少し生活が楽になります。

警察学校に入校すると最初の約1か月は外出することも外泊することもできませんし、その後でも平日は簡単に買い物に行くことは難しいです。

そのため、必要な生活用品はしっかり準備しておく必要があります。

私の経験上で便利だと思ったのは耐久性に優れた靴下デジタル式のG-SHOCKです。

靴下は破れやすく買い替える機会が多いので少しでも耐久性のあるものがいいですし、腕時計はその便利さや頑丈さからほとんどの警察官がG-SHOCKを使っています。

これらは警察学校だけでなく、警察学校を卒業してからも十分使える便利グッズです。

警察学校に持ち込むと便利なグッズについては下記の記事で詳しく解説しています。

  1. 運転免許の取得&限定解除

警察学校に入校する際は必ず運転免許が必要になります。

その理由としては警察官はパトカー・捜査車両・バイクなどに乗って仕事をすることになるので、絶対に運転免許が必要になるからです。

警察学校を卒業してからはすぐに地域課に配属となり、警察学校卒業から数日後には交番勤務が始まることになります。

交番勤務では基本的にミニパトやバイクに乗って勤務をすることになるので、はっきり言って運転免許がないと仕事になりません。

都市部や繁華街を受け持つ一部の交番では自転車を使用することはありますが、その他ではバイクを使用することが多いと思います。

そのため、警察学校では車やバイクの訓練が行われ、都道府県によっては運転の試験がありますので、運転免許がないと訓練に参加することすらできなくなってしまいます。

警察官の仕事は運転免許が必須となりますので、警察学校に入校するまでに必ず運転免許を取得しておきましょう。

また、警察官はMT免許が必要であるため、AT限定免許の場合は警察学校入校までにAT限定の解除を忘れないようにしてください。

運転免許の取得は事前に計画的にやっておかないと時期によっては自動車学校が混雑して間に合わなくなる可能性があるので、十分注意が必要です。

警察学校で注意すべきこと

警察学校で気を付けること

次は「警察学校で注意すべきこと」について解説していきます。

警察学校は特殊で閉鎖的な生活となるため、実はトラブルが多く発生するところでもあります。

たまにニュースにもなりますが、警察学校での窃盗事件すら発生してしまうほどです。

そのため、ただ単に生活しているだけではトラブルに巻き込まれてしまう恐れがあり、いつ自分が被害者になってしまうかわかりません。

そんなことにならないためにも警察学校の生活で注意すべきことについて紹介します。

  1. 貴重品の管理を徹底する

警察学校では同期との集団生活になりますが、授業以外の時間を過ごす場所は基本的に寮となります。

各都道府県によって寮の作りは異なりますが、多くの警察学校では大部屋+個室という形の作りとなっており、寝るときだけ個室に入るところが多いでしょう。

逆に言えば寝るとき以外は常に隣に同期がいるという生活になるので、必然的に同期とは距離が近くなります。

そのため、お金や貴重品については管理を徹底しておく必要があります。

机の上に財布が出しっぱなしになっていればいつ盗まれても不思議ではないですし、装備品を片付けていなければ紛失してしまうかもしれません。

特に手錠や警棒などの装備品は一度紛失すれば大変なことになり、大きな処分を受けることは免れませんし、最悪の場合は退職に繋がります。

自分自身の貴重品は管理を徹底し、どこになにがあるかまでしっかり把握できるように意識しましょう。

  1. 怪我に気を付ける

警察学校の入校期間は大卒なら約6か月、高卒なら約10か月と期間が決まっており、日々のスケジュールは分単位で決められています。

そのため、警察学校では基本的に忙しい生活を送ることになるので、周りから遅れをとらないようにしなければいけません。

もし授業や訓練を欠席することになっても補習などはなく、遅れた分は自分でなんとかするしかないからです。

しかし、警察学校でよく起きるのが怪我です。

警察学校では毎朝のランニングのほかに柔道や剣道の授業でも激しい練習を行うので、どうしても怪我をする人が出てきます。

軽傷ですぐに治るならいいのですが、中には脱臼や骨折などの重傷を負って訓練を受けられない状態になってしまう人もいます。

怪我をするとどんどん周りから遅れをとることになり、精神的にも辛い思いをすることになります。

怪我は防ごうと思ってもなかなか難しいのですが、とにかく警察学校では怪我に気を付けなければいけません。

  1. 体調不良に気を付ける

怪我と同じくらい気を付けなければいけないのが体調不良です。

警察学校ではこれまでの日常生活と大きく異なる生活になるため、特に入校当初は肉体的にも精神的にも疲れが溜まることになります。

また自由な時間も少なく、常に周りには同期がいるため、見えないストレスを抱えることも珍しくありません。

そうなってくると体調を崩しやすくなり、すぐに風邪を引いてしまう可能性もあります。

怪我と同じように体調不良でも授業や訓練を欠席することになるので、結果的に周りからは遅れをとることになります。

そのため、怪我と同じように体調不良にも十分気を付けなければいけません。

対策としては風邪薬を持ち込むなどして自分で体調を整えられるようにする必要がありますし、自分自身の限界も知っておくことが大事です。

もちろん怪我も体調不良も無理をする必要はありませんが、どこまでならできるのかというのは自分で把握しておく必要があるでしょう。

警察学校でやってはいけないこと

警察学校でやってはいけないこと

続いて「警察学校でやってはいけないこと」について解説します。

警察学校に入校してしばらくの間はとても忙しい上、警察学校での生活についていくのに必死なので、あれこれ考える余裕はありません。

最初の1か月もあっという間に過ぎていきますし、周りの同期を気にしている余裕すらないことでしょう。

しかし、最初の1か月を乗り越えれば警察学校での生活は慣れるので、色々見えてくるものがあり、それぞれが個性を発揮し始める時期でもあります。

そんなとき、悪い意味で目立ってしまうとそれはクラスから干される原因となってしまい、警察学校での生活が非常に苦しいものになります。

そうならないためにも警察学校でやってはいけないことをしっかり覚えておく必要があるでしょう。

  1. 自分勝手な行動をすること

警察学校では常にクラス単位での行動となるため、個人で好きなように動くことはできません。

このような集団行動ではなによりも周りに合わせる協調性が必要になり、これは警察学校で失敗しないための鉄則とも言えます。

逆に言えば、自分勝手な行動をする者はすぐに嫌われ者となり、教官からも同期からも厳しい目が向けられるようになります。

こうなってしまうとクラスからは厄介者として扱われ、追い込まれることも珍しくありません。

自分が納得できないことでもクラスで決まったことには従わなければいけませんし、総代(クラスの代表者)が指示したことは守らなければいけません。

また、警察学校では何事においても連帯責任となるため、自分一人がやったことでもそれはクラス全体に影響します。

警察学校では自分勝手な行動だけはしないように気を付けてください。

  1. 隠しごとをすること

警察学校では慣れない生活やプレッシャーから気を付けていても失敗をすることが多々あります。

それは提出物を忘れたり、課題を忘れたり、大事なものを無くしたり、様々な失敗です。

このようなとき、すぐに失敗を教官に報告するのが正解であり、失敗を隠すようなことはしてはいけません。

隠しごとをしていてもいつかは発覚してしまいますし、最初に報告する機会を逃してしまうとどんどん言い出せなくなってきます。

失敗を報告すれば教官から怒られることは避けられませんが、最初に報告して怒られておいた方が圧倒的に楽です。

これは警察学校だけでなく、警察学校を卒業して現場で働くようになってからも同じことです。

そのため、警察学校では隠しごとをせず、なにかあれば教官に報告する癖をつけておきましょう。

  1. 試験で赤点をとること

警察学校では勉強や訓練に励むことが仕事であり、実際にそれだけで給料がもらえる生活です。

これは警察人生において最も楽な期間であり、警察学校卒業後はこんな生活を送れることは二度とありません。

警察学校ではなんとなく生活していればいいか…と思われがちですが、それは大きな間違いです。

警察学校では勉強することが立派な仕事であるため、試験ではいい点数をとって当たり前の世界なので、赤点をとることが許されません。

試験で赤点をとれば当然教官から怒られますし、連帯責任としてクラス全体にもペナルティが課せられる可能性もあります。

最悪の場合、連帯責任として全員外泊禁止という重い処分が下されることもあるので、やるべきことはしっかりやらなければいけません。

なにより警察学校で勉強する法律の知識は警察学校卒業後からすぐに使うことになるので、自分のものにしておく必要があります。

警察学校の教官について

警察学校は一般的な学校と同じようにクラス単位での編成となっており、それぞれのクラスに必ず担任教官がつきます。(副担任教官もいる)

担任教官は一般的な学校でいうところの担任の先生と同じで、入校から卒業までクラスの担任を務めます。

ただし、警察学校において教官は絶対的な存在ですし、絶対に逆らうことはできません。

教官の指示は絶対に守らなければいけないので、警察組織の上下関係の厳しさがよくわかることだと思います。

教官は良くも悪くも一生忘れられない存在となるでしょう。

なにより警察学校に入校して一番驚くことが教官の怖さや厳しさです。

「今までこんなに怒られた記憶がない…」というくらい怒られますし、ときには理不尽でめちゃくちゃなことを言ってくることもあります。

教官から褒められた記憶はありませんし、警察学校にいる間は本当に厄介な存在でした。

警察学校に入校して最初の洗礼が教官の厳しさといっても過言ではありません。

教官とは苦楽をともにする

警察学校の生活では日々なにかしらの問題がクラスで発生し、教官と初任科生が一緒になって問題に立ち向かっていく。教官が厳しいのは間違いないが、苦楽をともにする存在でもある。

そんな警察学校の教官ですが、実は優しい人がほとんどです。

警察学校の教官は初任科生のためにわざと心を鬼にして現場で通用する警察官の育成に力を注いでいます。

警察学校の教官という仕事は笑顔を見せる仕事ではありませんし、嫌でも怒らなければいけません。

「怒るのが苦手」という教官がいるほどです。

そんな教官も任期が終了すれば警察署や警察本部に戻って普通の警察官として勤務をします。

警察学校を卒業した後、教官と一緒に働く機会があるかもしれませんし、教官が直属の上司になる可能性もあります。

このような形で警察学校の教官とは師弟関係が一生続きます。

警察学校で学ぶべきことは?

警察学校で本当に学ぶべきこと

ここまで警察学校について詳しく解説してきましたが、みなさんはどう思われたでしょうか。

警察学校のことをまったく知らなかった人からすると

  • とても大変そう、厳しそう
  • 生活についていけるか不安
  • 同期とうまくできるか心配
  • 法律の勉強が難しそう

など警察学校に対して不安を抱えたことかと思います。

不安になる気持ちは大いに理解できますが、それは誰もが同じことです。

「警察学校が楽しみ」という人の方が少ないでしょう。

私自身も会社員を辞めて警察官採用試験に合格し、警察学校に対して不安を抱いていましたが、いざ入校してみるとなんとかなるものです。

必要以上に心配をする必要はありません。

「郷に入っては郷に従え」ということわざがあるように警察学校に入校したらそこの生活に合わせるしかないのです。

同期がいれば乗り越えられる

警察学校の生活は一人ではない。一人ではできないことも同期と一緒なら乗り越えることができる。警察学校において、同期の存在は非常に大きい。

警察学校では様々なことを学びますが、本当に学ぶべきことは限られています。

なぜなら法律の勉強や実戦的な訓練を行っても警察学校を卒業したばかりの新人警察官がいきなり現場で活躍することはできないからです。

警察官として活躍するためには知識はもちろんですが、なにより経験が大事になってきます。

そのため、警察学校では

  1. 上下関係の厳しさを知る
  2. 理不尽に耐える忍耐力を養う
  3. リカバリーの大切さを学ぶ
  4. 協調性を身に付ける
  5. 前に出る勇気を覚える

ということを学んでおけば大丈夫です。

警察官としての仕事は現場に出てから覚えれば十分です。

警察学校では警察組織について知ること警察官として必要な要素を身に付けることを意識するようにしてください。

警察学校で本当に学ぶべきことについては下記の記事で詳しく解説しています。

まとめ

「警察学校卒業までの完全ロードマップ」と題し、警察学校について入校から卒業までを徹底解説しました。

警察学校では決められたカリキュラムに沿って行動するため、時間に追われることが多く、自由な時間を楽しむ余裕はありません。

また、警察学校では

  • 同期との集団生活
  • 教官からの理不尽な扱い
  • 閉鎖的な空間での生活

などに耐えていかなければならないので、本当に大変なところであることは間違いありません。

それでも一人前の警察官にとって警察学校はただの通過点でしかなく、警察学校を卒業することを目標にしているようではいけません。

警察学校を卒業したからといってすぐに現場で活躍できるわけではありませんが、法律の基本的な知識や警察官の仕事についてはしっかりと習得しておく必要があります。

警察学校を卒業すると辛かった警察学校の環境がいかに恵まれていたかに気付くと思います。

交番勤務が始まれば不規則な勤務次から次へと入る通報陰湿な上司…などなど、警察学校以上に大変な思いをすることでしょう。

現場は現場の苦労がありますが、そんなときは「警察官を目指したときの気持ち」を思い出してみてください。

自分はなぜ警察官になったのか?

警察官になってどんな仕事がやりたいのか?

自分の目標を叶えるためには乗り越えていかなければいけない山がたくさんありますが、当時の気持ちを思い出せばきっと乗り越えられるはずです。

警察官は誰にでも務まる仕事だとは思いません。

これから警察官を目指す方は誇りと使命感を持って立派な警察官を目指してください。

noteACT