新着記事「警察学校の素朴な疑問にお答え!」

【恋人は警察官】警察官の彼氏彼女と付き合うときに理解すべきこと6選

警察官の恋人なら理解すべきこと
ABOUT US
藤田 悠希
元警察官。会社員を経て警察官に転職し、都市部の県警で8年間勤務。主にパトカー勤務を行い、数々の事件検挙や交通取締りに従事した。元警察官の経験から幅広く警察官情報を発信中。

恋人が警察官なのですが、どんなことに気を付けてお付き合いを続けていけばいいですか?

警察官はとても特殊な職業であるため、警察官と付き合う恋人もその特殊な事情をしっかりと知っておかなければいけません。

むしろ警察官の事情を深く理解しておかないと警察官と付き合っていくことは難しいことだと思いますし、せっかく付き合っても長続きしないでしょう。

実際、twitterのDMでも「警察官の彼氏彼女と付き合っているのですが…」という恋愛相談は非常に多く頂きます。

それだけ警察官と付き合うことは大変なことですし、悩む人が多いということでしょう。

私自身も警察官時代に結婚していますが、結婚した妻の前に付き合っていた彼女とは警察学校を卒業してから破局した経験があります。

警察官の特殊な事情
  • 不規則な勤務
  • 急な休日出勤
  • プライベートに関する報告
  • 旅行に行くにも報告が必要

そのため、警察官との恋愛では悩む場面が多く、その特殊性が原因で破局に至ることも珍しくありません。

せっかく好きでお付き合いを始めたのに警察官の事情を知らずに破局してしまうのは勿体ないことです。

警察官の恋人として、相手のことが好きならば警察官独特の事情も理解する必要があることでしょう。

そこで,、この記事では警察官の恋人なら理解しておきたい特殊な事情を6つ紹介し、警察官との恋愛で失敗しないよう警察官の恋愛事情を指南していきます。

現在警察官と付き合っている恋人の方やこれから警察官と付き合う可能性がある方は是非参考にしてください。

藤田悠希に直接相談できる!

警察官は不規則な勤務が続く

警察官は不規則な勤務が続く

警察官の恋人なら知っておくべき事情の1つ目は警察官は不規則な勤務が続くということです。

警察官の勤務は大きく分けると2種類の勤務体系があり、それは3交代勤務日勤勤務の2種類になります。(警視庁のみ4交代勤務)

まず、警察学校を卒業してから最初に配属となる地域課は完全に3交代勤務となりますし、自動車警ら隊機動捜査隊といった部署も3交代勤務である場合が多いです。

3交代勤務は1回の勤務が24時間という特徴があります。

3交代勤務というのは一般的にはあまりイメージしづらいと思いますが、下記の画像が3交代勤務のイメージ図となります。

警察官 3交代勤務のイメージ
警察官 3交代勤務のイメージ

3交代勤務というのは3日に1回の24時間勤務という意味で、上記の画像のように当番→非番→週休日というサイクルがずっと続きます。

当番=出勤日という意味ですが、当番は24時間勤務です。

24時間勤務はとてもハードであり、当然ながら休憩したいときに休憩できませんし、仮眠がとれず24時間働き続けることも珍しくありません。

非番は仕事が終われば帰れますが、残業が長引けば昼過ぎまで帰れないこともあります。

そうなると当番+非番で30時間勤務という可能性もあり得るわけです。

そのため、過酷な勤務が終わる非番は恋人に会う気力すらない場合があり、「体がえらいから今日は会えない…」と言いたくなる日もあります。

このように言われても「せっかくデートの約束してたのにドタキャン!?」なんて思わず、そこは会いたい気持ちをグッとこらえて「私のことはいいからとにかく休んで!」と言ってあげられる余裕が欲しいところです。

こう言ってもらえると警察官側はとても嬉しく、また会える日にすぐ会いに行こうと思いますし、関係も長く続きやすいでしょう。

3交代勤務は不規則な生活が続くことになるので、身体に与えるダメージは大きい。特に慣れないうちはすぐに眠くなってしまうので、恋人にも理解して欲しいところ。

一方、日勤勤務については一般的な会社員と同じように原則は土日祝が休日となりますが、これも必ず土日祝が休日になるわけではない点に注意が必要です。

刑事課や生活安全課などの部署はこの日勤勤務になりますが、仕事の進捗具合によっては休日出勤が当たり前ですし、処理しなければいけない事件があれば休日も関係なくなります。

日勤勤務は残業がなければ午後6時頃には帰れますが、これも日によって大きく異なり、忙しければ長時間の残業も珍しくありません。

また、10日に1回程度は当直勤務が入るので、10日に1回は家に帰れません。

日勤勤務のイメージは下記の図のとおりです。

警察官 日勤勤務のイメージ
警察官 日勤勤務のイメージ

ご覧頂いてわかる通り、日勤勤務は土日祝が休日といっても当直勤務や事件発生の場合は休日出勤が必要となります。

よって、必ず毎週土日祝が休みになるわけではない点に注意が必要です。

そして、刑事課や生活安全課などは事件によって左右される面が非常に強いので、休みの前日に事件が入れば休みがなくなってしまいます。

休みがなくなるというのは警察官の宿命ですので、警察官と付き合うならば絶対に受け入れなければいけないことです。

旅行の予定があったのに急きょ仕事が入って行けなくなった…という場合も全然ありますので、その点はしっかり理解をするようにしましょう。

警察官は突然休みがなくなる

警察官は平気で休みがなくなる

警察官の恋人なら知っておくべき事情の2つ目は警察官は突然休みがなくなるです。

恋人同士なら「次はこの日が休みだからデートしよう!」とデートの約束をするのが普通ですが、警察官はそれが約束通りにならない場合があります。

先ほど説明した通り、刑事課や生活安全課などの事件を処理する部署で働いている警察官は休日が当たり前ではなく、事件によって左右される面が強いため、休日が100%保証されていません。

なので、日勤勤務だからといって毎週土日が必ず休みになるわけではないので、予定を入れていたとしても事件処理や捜査が入れば休日出勤して対応することになります。

警察官と付き合っていくならば警察官は休日出勤も当たり前ということを理解する必要があるでしょう。

休日の呼び出しもあり得る

警察官は休日出勤だけでなく、”休日の呼び出し”もあり得る。恋人とのデート中や家族でお出かけ中なんていうときでも呼び出しを受ければすぐに出勤しなければいけない。

また、3交代勤務においても休日出勤は全然あることです。

3交代勤務は当番→非番→週休日を繰り返す勤務になりますが、訓練や行事が週休日に入れば週休日に出勤することになります。(週休日に出勤することを日勤勤務と呼ぶ)

そうなると当番→非番→日勤(夕方まで)→当番→非番→週休日となり、3日に1回の休みが丸々なくなることになるので、余計にハードな勤務となってしまいます。

3交代勤務でもどうしてもこのような場合があるので、「急に仕事が入った…」と言われても理解する必要があるでしょう。

ただ、3交代勤務は休日出勤が少ないので、日勤勤務に比べれば休日が安定しているのは間違いありません。

また、警察官にとって絶対に避けられないのが国際的な行事です。

直近の国際的な行事といえば東京オリンピックですが、他にも国際サミットや外国閣僚の来日など大規模な警備が必要な行事やイベントがある場合、ほとんどの警察官が休日を削って対応することになります。

そのため、このような行事の期間は警察官の休みが平気で吹き飛びます。

私自身もサミットの警備に何度か就いたことがありますが、2週間くらい休みがないことも当たり前でした。(しかも休みがない上に24時間勤務を繰り返す)

よって、このような場合は恋人に会う余裕がまったくなく、家に帰っても身体を休めることが最優先になりますので、会えなくても我慢と理解が必要です。

避けられない雑踏警備

警察官なら避けては通れない雑踏警備

警察官の恋人なら知っておくべき事情の3つ目は避けられない雑踏警備です。

警察官を続けていくならば雑踏警備は絶対に避けることができませんので、その事情は恋人も知っておく必要があります。

雑踏警備とは

  • 人が多数集まるお祭りや花火大会
  • 初詣などの大きな行事
  • デモに対する警備

などの警備業務のことをいい、こういった人が多数集まる機会には警察官が必ず対応することになります。

一番わかりやすいものはお祭りや花火大会です。

これらのイベントは一晩で何万人という人が集まるので、管轄する警察署の警察官全員が出勤することになります。

管轄の警察署だけでは足りないので、応援で機動隊が駆け付けるほど大きなイベントです。

こういった雑踏警備に対応する警察官は非番だろうが週休日だろうが関係なく出勤となり、絶対に休みがとれません。

恋人なら「あの花火大会に行きたい」「一緒に初詣に行きたい」という気持ちはあるでしょうが、警察官と付き合っているなら我慢が必要な場合もあります。

警察官にとっては当たり前

雑踏警備はもちろんだが、ときには仕事のために休日出勤をしなければいけないことは警察官なら当たり前と考えている。そのため、警察官と付き合うなら警察官の恋人がどれだけ理解できるかがとても大事になってくる。

また、大規模な災害が起こったときの災害派遣も警察官にとって重要な仕事です。

これは主に機動隊になりますが、自分の所属する都道府県以外でも大規模な災害が発生したときはその地域までいって災害への業務に従事することになります。

このような災害派遣は数日前から待機命令がかかり、さらに災害派遣に出発すれば1週間程度は現地で休みなしで働く場合が多いです。

そのため、恋人と旅行の予定があっても急きょキャンセルをしなければいけませんし、待機命令がかかっているときは外出も制限がかかるので出かけることはできません。

仕事の都合で急に旅行が中止になる…

普通の会社員ならあまり起こらないことですが、警察官ならば普通に起こり得ます。

こういった特殊な事情があることも付き合っていくならば理解しなければいけないでしょう。

仕事以外の付き合いが多い

警察官は仕事以外の付き合いも多い

警察官の恋人なら知っておくべき事情の4つ目は仕事以外の付き合いが多いということです。

意外と知られていないかもしれませんが、警察官は仕事以外の付き合いが多いのも1つの特徴です。

最も代表的なものは飲み会ですが、他にも草野球、フットサル、ゴルフ、釣り、サバイバルゲーム、バーベキューなど多様な趣味を持つ人がおり、プライベートでも付き合いが多くなりやすいです。

ときには家族ぐるみの付き合いになることもあり、さらには上司に恋人を紹介するなんてこともありますので、警察官の恋人ならそのような機会が突然訪れるかもしれません。

仕事以外でも付き合いが多い理由としては

  • 警察官はチームワークを大事にする
  • 長時間の勤務を共にするので仲良くなりやすい
  • 上司や先輩が後輩を誘うことが多い

といった理由があります。

特に飲み会を好む人が多く、春と秋の異動期には必ず歓送迎会が行われるほどです。

飲み会はよほどの理由がなければ断ることができないので、この辺りは多めに見てあげましょう。

若手のうちは付き合いが多い

若手警察官は上司や先輩から色々と誘われる機会が多く、誘われた場合は断ることが難しい。誘いを断れば関係が悪くなることもあるので、恋人が若手警察官という場合はプライベートでも付き合いが多いことは理解が必要。

さらに独身寮に住んでいる若手警察官の場合は急に先輩から食事や飲みに誘われる機会が多く、あまり断ることはできません。

また、パチンコや風俗などあまり健全とは言えない付き合いも多いので、恋人が若手警察官ならばこの辺りも我慢が必要でしょう。

「警察官が風俗なんて行くの!?」と思われるかもしれませんが、若手警察官はそういった夜遊びが好きな人が多いものです。

先輩から風俗に誘われることは珍しくないですし、断れない事情もあるのでこの辺はあまり追及しないであげてください(笑)

ですので、警察官の恋人から「ごめん先輩から誘われて…」と急な断りを入れられることがあるかもしれませんが、プライベートでも付き合いが多いことは把握しておきましょう。

あまりにも多い場合は疑ってみてもいいかもしれませんが、私自身も若手警察官のときは食事・飲み会・フットサルなど先輩から誘われて行く機会は多かったです。

こういったプライベートな付き合いが仕事にも響いてくるものですので、意外と大事な機会になっています。

警察官は簡単に同棲できない

警察官は簡単に同棲できない

警察官の恋人なら知っておくべき事情の5つ目は簡単に同棲ができないということです。

長く交際しているカップルなら自然と「一緒に住もう」と同棲の話が出てくるものですが、恋人が警察官の場合はそれが簡単な話ではありません。

その最大の理由は警察官が恋人と同棲する場合は上司の許可が必要になるからです。

普通の会社員なら恋人と同棲するのに上司から許可を得るなんてことはありませんが、警察官の場合は違います。

同棲が簡単にできないという点は警察官ならではの特殊な事情ですので、警察官の恋人から「同棲はできない…」と言われても驚かないようにしてください。

警察官の同棲に関する事情については下記の記事で詳しく解説しています。

同棲が認められた実例も紹介していますので、是非ご覧ください。

もちろん上司から許可が下りれば同棲することは可能なのですが、それまでに色々と交際者に関する情報を報告しなければいけないので、はっきり言って結構な手間がかかります。

たかが同棲なのですが、警察官の世界では単純な話ではなく、基本的には結婚予定の相手でなければ同棲は認められない傾向にあります。

私自身も警察官時代に恋人はいましたが、上司への報告や許可を得るのが面倒だったため、恋人と同棲しようと思ったことはありませんでした。

それだけハードルが高いことなので、交際期間が長ければ長いほど同棲したくなる気持ちはわかりますが、恋人が警察官の場合は我慢が必要になるかもしれません。

「同棲は難しいかも…」と言われてもそれは本意ではなく、警察官ならではの事情がある点を理解してあげましょう。

また、「どうして同棲してくれないの?」などどわがままを言って相手を困らせることがないようにすることも必要だと思います。

警察官は旅行も許可が必要

警察官は旅行に行くにも許可が必要

警察官の恋人なら知っておくべき事情の6つ目は旅行に行くのに許可が必要ということです。

事情を知らない人からすると驚かれるかもしれませんが、警察官は旅行に行くのにも上司から許可を得る必要があります。

これは所在の明確化という警察官の鉄則であり、警察官は自宅以外で寝泊まりする場合はあらかじめ上司に報告しておかなければいけないという組織のルールに基づいています。

特に若手警察官ならばこれは徹底しなければいけないことなので、恋人も理解をしてあげて欲しいところです。

ですので、旅行に出かける際は事前に上司から許可を得ていなければいけないということになります。

○月○日 ○時~○時まで

○○県○○市○○町の○○ホテルに宿泊

移動手段 車

旅行に行く場合は上記のような外泊届という届出を上司に提出し、許可を得なければいけません。

安心して欲しいのは警察官の旅行が禁止されているわけではないので、届出が却下されることはほとんどないということです。

私自身も警察官時代は有給を使ってよく旅行に行っていましたし、上司から却下されたことはありません。

ただし、コロナが流行して緊急事態宣言が出ているような状況であれば届出は却下されます。

事実、コロナが流行している時期は旅行だけでなく飲み会も一切禁止となっていました。

今後、警察組織もこの辺りは段階的に緩和されていくでしょうが、旅行については届出さえ出しておけばまったく問題ありません。

旅行の届出を忘れたら?
警察官は休日でも呼び出しを受けることがあるので、常に上司と連絡をとれるようにしておかなければいけない。
旅行の届出をしておけば急な呼び出しに応じられなくても問題ないが、忘れた場合は呼び出しに応じることができず、ルール違反となる。

1つ注意して欲しいことは海外旅行に関しては許可をとるのに手間がかかるということです。

警察官が海外旅行に行くこと自体は問題ありませんが、

  • 社会情勢が不安定な国
  • 社会主義の国(北朝鮮など)
  • 渡航注意報が出ている国

などには行けない可能性が高いので、海外旅行は安全が保障されている国にしか行けないと思っておいてください。

警察官が海外旅行に行く場合は本部の警務課に許可を得る必要があり、さらに所属部署の幹部からも許可を得なければいけません。

よって、海外旅行に行く場合は国内旅行ほど気軽に行けるものではないことを覚えておいてください。

新婚旅行で海外に行く人は多いですが、ハワイやオーストラリアなど日本人にも馴染みのある国が大半です。

もし、恋人がこれから警察官になるという人は警察学校入校までに旅行を楽しんでおくと気楽かもしれません。

警察学校入校中は旅行に行ける可能性が低いですし、警察学校卒業後も割と忙しいので旅行をする時間はなかなかないと思います。

まとめ

今回は警察官と付き合うなら理解するべきことを6つ紹介しました。

今回紹介した6つをまとめると

  1. 警察官は不規則な勤務が続く→休日でも身体を休めたいときがある
  2. 警察官は平気で休みがなくなる→急な予定変更も理解が必要
  3. 避けられない雑踏警備→一緒にお祭りや初詣には行けない場合も
  4. 仕事以外の付き合いも多い→先輩や上司からの誘いは断りにくい
  5. 簡単に同棲できない→同棲には上司の許可が必要
  6. 旅行も許可が必要→海外旅行は行ける国が限られる

ということになります。

警察官は特殊な職業であるため、一般には知られていない事情が色々とあります。

それは警察官と付き合っていくなら理解しなければいけないことですし、恋人が我慢しなければいけないこともあります。

理解しづらいこともあるかもしれませんが、警察官と長く付き合っていくならば今回紹介したことを参考にしてください。

警察官は誰にでも務まる仕事ではありませんし、支えてくれる恋人がいれば仕事に対するモチベーションも変わってきます。

大変な仕事であることは間違いないので、是非近くでサポートしてあげてください。

noteACT

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です