ブログやTwitterを通じ、警察官と付き合っている方から恋愛に関する相談を受ける機会は多くあります。
警察官は特殊な職業であるからこそ交際を続けていくのも簡単ではなく、色々な困難を乗り越えていかなければなりません。
不規則な生活、激務な仕事、突然の呼び出し、先輩や上司との付き合い…
これらは警察官を務めていれば当たり前に起こり得ることですが、付き合っている方からするとなかなか理解できない部分かもしれません。
警察官という世界が一般の方には馴染みがないため、事情を理解しようとしても難しい部分があるのは仕方ないでしょう。
だからこそ警察官と付き合っている方からは「想像と違った」「信じていいのかわからない」といった悩みが出てくるのだと考えます。
そのため、”警察官と付き合う=一般的な会社員と付き合うのとはワケが違う”ということを大前提にしておく必要があります。
- 警察学校は連絡すらとれない場合がある
- 事件が続くと休日出勤も当たり前
- 災害で急きょ出動になることもある
- 予定があっても残業で潰れる可能性
私自身も現役警察官のときに彼女と別れた経験があれば、逆に結婚も経験しています。
忙しい合間を縫って彼女との時間を作ることが難しいことはありましたし、予定を合わせることも簡単ではありませんでした。
自分の経験を振り返っても仕事が仕事だけに恋愛も一筋縄ではいかなかった印象です。
そんな中、相談を受ける側として、警察官との恋愛で悩む方が多いことは実感していますが、悩みには共通点があることもわかってきました。
そこで、この記事では警察官の恋人と破局するパターンを4つ紹介し、警察官との恋愛を成功させる秘訣を解説していきます。
今現在、警察官の恋人がいる方やこれから恋愛に発展しそうな方々に参考になれば幸いです。
警察官との恋愛について
まず始めに警察官との恋愛についてを解説していきます。
冒頭で説明した通り、警察官は特殊な職業なので、警察官と付き合うなら色々と困難を乗り越えていく必要があります。
警察官と恋愛をしていく中で最も大切になるのは仕事への理解だと考えます。
どこまで警察官の仕事を理解し、お互いを尊重し合えるかが重要になりますので、警察官との恋愛を始めるならまずはこれを意識したいところです。
警察官は有事即応(何かあったときはすぐに動く)が徹底されている組織なので、事件や災害があったときは休日でも関係なくなります。
また、”事件の処理が終わらない限り帰れない”という場面も決して少なくなく、予定があったとしても仕事が最優先になります。
その度に振り回されるのは交際者であり、大事な予定が潰れることも覚悟しておかなければいけません。
警察官の仕事はいつ何が起きるかわからないため、働いている警察官自身でも予測がつかない。
警察官との恋愛がどれだけ大変かは付き合ってみるとわかってくるところですが、実例を2つ紹介しておきます。
- 急な事件によりデートの予定をキャンセル
これは私自身の経験談になります。
警察官2年目のとき、若手警察官として忙しい日々の中でも彼女とは週に1度はデートを楽しんでいました。
この彼女とは警察官になる前から交際しており、大変だった警察官採用試験や警察学校入校の時期も乗り越えており、順調に交際を続けていました。
当時は独身寮に住んでいたので完全に自由な身ではありませんでしたが、何とか無理にでも予定を合わせて会えるように調整していました。
しかし、ある強盗事件が発生し、特別捜査本部が設置されることとなりました。
若手警察官だった私は突然派遣が決定し、指示に従うままに翌日から特別捜査本部での勤務が始まりました。
特別捜査本部は各警察署から警察官が招集され、様々な捜査を大人数で一気に行います。
もちろん、休んでいる暇なんてありません。
事件解決まで一気に仕事を行うので、休みがないどころかその日何時に帰れるかもわかりません。
そのため、予定していた彼女とのデートは断りを入れ、次にいつ会えるかもわからなくなってしまいました。
警察官である以上、こういったことも十分起こり得るので、警察官と付き合うならば知っておきたいところです。
- 急な災害派遣で旅行が…
これは機動隊に入隊した同期のエピソードです。
付き合いたての彼女がいた同期のAはちょうどその頃に機動隊へ入隊が決まりました。
機動隊は規律や訓練が厳しい部隊で、有事の際には最前線で活動することが求められます。
それでもまとまった休みがとれるタイミングもあり、勤務環境としては決して悪いものではありませんでした。
そのため、Aは彼女と県外に旅行に行く予定を立てることにしました。
警察官が県外に旅行に行く場合は上司の許可をとらなければいけませんが、上司からの許可も無事に得ていました。
あとは旅行当日に向けて仕事を頑張るだけでした。
彼女との旅行を心待ちにしていたAでしたが、旅行の数日前にある地域で大きな地震が発生。
すぐに待機命令がかかり、2日後に現地に災害派遣に向かうことが決定しました。
機動隊はこれが使命なので、どれだけ大事な予定が入っていても仕事に向かわなければいけません。
当然ながら旅行はキャンセル。
勤務する部署によってはこういた非常時も想定しておかなければいけません。
急な仕事によって楽しみにしていた予定がなくなることについて、辛い思いをするのはお互い同じ。どれだけ尊重し合えるかが大事になってくる。
今回紹介した事例はあくまで一例です。
警察官と付き合っている以上、これくらいは当たり前に起こり得るということで理解をしてもらえればいいかと思います。
文句を言いたくなる気持ちも十分わかりますが、どんな状況でも警察官の使命を全うする恋人を応援することが最良の選択かもしれません。
警察官と恋愛をするならば、このようなことも受け入れられる広い心を持っていたいものです。
パターン① 時間が合わない
ここからはよくある破局パターンについて紹介していきます。
1つ目は時間が合わないです。
これまで説明してきた通り、警察官と付き合う上で一番気にしなければいけないのが予定についてです。
デートをするためには予定を合わせなければいけませんし、これから交際を考えようと思っても定期的に会えなければうまくいきません。
ではどのように予定を合わせればいいかというと、この時点からなかなか一筋縄ではいきません。
警察官の仕事は様々な部署があり、その部署によって大きく勤務時間が異なります。
例えば、地域課の勤務であれば24時間の3交代勤務(警視庁のみ4交代勤務)になりますし、刑事課や生活安全課のような内勤であれば日勤勤務になります。
また、警察学校は基本的に土日休みの日勤勤務となっています。
- 3交代勤務…1回の勤務が24時間となり、仕事が終わる日が非番で、翌日が休日となる。1日半働いて、1日半が休みになるイメージ。
- 日勤勤務…一般企業と同じ土日休みの勤務形態。ただし、場合によっては残業や休日出勤もあり得る。
この予定を合わせるだけでも簡単ではないので、警察官との交際は難しいように見えます。
日勤勤務については特別な事件が発生しなければ土日に休みをとることができるので、割と予定は合わせやすいかもしれません。
※ただし、10日に1回程度、警察署での宿直勤務(泊りでの勤務)がある
それでもリスクとして考えられるのが休日の呼び出しです。
休日でも人手が足りなくなれば呼び出しを受けますし、大きな事件であれば遠方に出かけていたとしても出勤するよう命じられます。
こうなるとデートの予定があったとしても仕事を優先せざるを得ないため、段々と歯車が狂ってきます。
お互いが強い信頼関係で結ばれていれば話は別ですが、すべてのカップルがそうではないでしょう。
こういった出来事が続くと会える時間が限られてしまい、結果的にすれ違いから破局するというパターンはよく聞きました。
警察官と付き合う場合は急な予定変更があっても大丈夫くらいの気持ちでいると楽なのかもしれない。
主に地域課で採用されている3交代勤務は休日の呼び出しはほとんどありませんが、1回の勤務が24時間で終わるとは限りません。
退勤間際でも通報が入ればすぐに出動しなければいけないので、そうなると”いつ仕事が終わるかわからない”という日もあります。
そのため、非番に会う予定があったとしても必ず予定通りに会えるわけではなくなってしまいます。
また、土日休みではないですし、GWやお盆や年末年始もずっと3交代が続きます。
世間的な大型連休でも仕事は続きますので、そういった部分も特殊かもしれません。
さらに3交代は過酷な勤務が続くため、休みには身体を休めたいと思う場合もあります。
こういった事情も理解してあげられないと
- 何で仕事ないのに会ってくれないの?
- 休みなのに会えないの?
という気持ちになり、良好な関係を維持できなくなります。
どちらかというと私はこのパターンで彼女と別れました。
彼女も社会人だったのでなかなか予定が合わず、そのうちお互いの気持ちも薄れていき、行き違いから別れる決断に至りました。
デートしたいけど今日は身体を休めたい…という素直な気持ちも伝えづらくなっていたのが正直なところなので、どこまでいっても本音で話せる関係は大事だと思います。
警察官と付き合う場合は休みや時間を合わせることが簡単ではない場合があるので、1つ覚えておいて頂きたいです。
パターン② 仕事が優先になる
よくある破局パターンの2つ目は仕事が第一優先になるです。・
警察官の仕事が激務であることは十分に理解して頂けたと思いますが、それだけ仕事に集中しなければいけないということでもあります。
警察官とはいえプライベートを充実させることは大事ですし、交際者との時間を楽しむことも大切です。
仕事を忘れてリフレッシュする時間も必要でしょう。
しかし、ときにはプライベートを捨てて仕事に専念しなければいけない場面も出てきますので、こういったところも理解が必要になります。
これも1つ破局するパターンに当てはまるので、警察官と恋愛する上では覚えておきたいところです。
プライベートよりも仕事が優先になる場面を2つ紹介します。
- 異動すると仕事が変わる
警察官の仕事には様々な部署が存在しますが、取り扱う業務はそれぞれの部署でまったく異なります。
厳密に見ていけば部署は数え切れないほど存在し、一般の方が知っている部署の方が少ないかもしれません。
制服を着て勤務する地域課であれば交番やパトカーで仕事をするため、相談や通報に対応することが多いです。
交通課であれば事故や取締りを多く取り扱いますし、警務課であれば事務作業が中心で署内での内勤となります。
このように部署が変わるとガラッと仕事内容も変わるため、慣れるまでには苦労することがほとんどです。
警察官は定期的に勤務する署が変わりますし、場合によっては部署の異動もあります。
そうなると仕事についていくことで精一杯になることが十分に考えられますし、プライベートの予定まで考える余裕がなくなっても仕方ありません。
警察官の恋人はこういった事情を理解し、異動がある時期には仕事が優先になる可能性があることを頭に入れておきましょう。
- 希望の部署に入るために
皆さんは警察官の恋人が”なぜ警察官になったのか?”をご存知でしょうか。
ただ何となく警察官になった人もいるかもしれませんが、明確な目標を持って警察官になった人も多く存在します。
「刑事になりたい」「子供の頃から白バイに憧れていた」
警察官志望者の中で二大人気を誇るのが刑事と白バイです。
先ほど警察官は部署が異動になることをお伝えしましたが、自分が希望する部署に行けるかどうかはわかりません。
部署が多いだけにチャンスはそれなりにあるものの、全員が全員希望通りの部署に行けるわけではないのです。
希望の部署に入るためにはなによりもライバルよりアピールすることが求められます。
部署の異動は最終的には幹部が決めることなので、幹部に認めてもらえれば希望を叶えることができます。
そのためには努力とアピールを欠かすことができず、仕事が第一優先になることは間違いありません。
希望の部署へ出入りするのは自分の仕事が終わった後になるので、当然ながらプライベートの時間を削る形になってしまいます。
刑事課に入りたければひたすら刑事課に出入りし、お手伝いをしたり、雑用をしたりして顔と名前を覚えてもらうような努力が必要です。
こうなると交際者と会う時間も限られてくるため、二人のすれ違いが起きてしまっても不思議ではないでしょう。
警察官との恋愛を成就させるためにはどれだけ相手のことを信じて応援できるかが鍵になる。この気持ちがなければ長続きさせることも難しい。
警察官は仕事が仕事だけにときには”プライベートよりも仕事”となる場合があります。
これを理解できる人ならいいですが、理解できないという人は少々苦しいかもしれません。
今回紹介した2つのパターンは実際に見てきたよくある破局パターンです。
もちろん二人の信頼関係にもよるため、一概には言えませんが、応援できると思うならば仕事優先になる場面でも応援してあげて欲しいと思います。
パターン③ 相手を理解できなくなる
よくある破局パターンの3つ目は相手を理解できなくなるです。
ここまで警察官の恋人と付き合っていく難しさを紹介してきましたが、現在悩んでいる方はどのような印象を持ったでしょうか。
変わらず「警察官の恋人が魅力的」と感じる方がいれば、「警察官との恋愛は大変そう」と感じた方もいることかと思います。
実際のところ、警察官との恋愛はそう簡単に成功するものではないと考えています。
これは私自身の経験でもありますし、周りで破局した警察官を見てきての意見でもあります。
部署によりますが、警察官は一般企業の会社員とは生活リズムが異なることが多いです。
そのため、まずは時間を合わせるということが壁となります。
さらに予定を合わせても仕事を優先しなければいけない場面が出てくるので、せっかくの予定が台無しになっても我慢しなければいけません。
もちろん大変なことばかりではなく、付き合っていれば楽しいこともあります。
1つ1つ困難を乗り越えていくのも恋愛の醍醐味ですが、一度深まった溝が修復できなくなることも珍しくないでしょう。
警察官と恋愛することは一生に一度あるかないかの出来事になる。いい意味で割り切ることも大事になってくる。
警察官の恋人を誇りに思っていてもお互いのすれ違いが増えていくと警察官という仕事が理解できなくなります。
「せっかくの予定が台無し」
「なんでこんなときに仕事なの?」
仕事の都合によって色々な変化が起きてきたとき、これはある意味で自然な感情だと思います。
いくら仕事が優先とはいえ、恋人からすればたまったものではありません。
もちろん警察官の仕事について入念に説明する必要はありますが、それでも理解を得ることが難しい場合はあります。
「そんなに忙しい?」
「プライベートを犠牲にしなきゃダメ?」
二人の溝がどんどん深くなり、次第に理解ができなくなって破局に至るケースはよく目にしてきました。
警察官と恋愛をするならばこのような状況は覚悟しておく必要があります。
忙しい警察署の刑事課だと連日泊まり込みで仕事をすることは当たり前ですし、家にいても呼び出しを受けるのが日常茶飯事です。
いつ何が起きるのがわからないのが警察官の仕事です。
家族ですら一緒に生活をするのが大変になるので、恋人の段階ではさらに困難な状況になりやすいでしょう。
警察官との恋愛を成功させるために
最後に警察官との恋愛を成功させるためにはどうすればいいのか?について解説していきます。
ここまで紹介してきた通り、警察官との恋愛においては様々な問題が出てくることは避けられません。
何も警察官に限ったことではありませんが、特に警察官の場合は特殊な事情が色々と絡んできます。
一般企業とは勤務する時間が異なり、組織の体質や体制も大きく異なるので、そこまでのことを理解しておく必要があります。
よほど暇な警察署なら話は別ですが、忙しい警察署ならなおさら困難な場面が出てくるでしょう。
そんなとき、警察官の恋人の皆さんはどのような行動をとりますか?
ちょっとした工夫をするだけで悩みを解消できる場合もありますので、警察官との恋愛を成功させるための秘訣を解説します。
- 自分の時間を大切にする
警察官の恋人と付き合っていると、何かしらで予定が合わないことやドタキャンされる場面は出てくることでしょう。
予定がキャンセルになると悲しいものですが、ポジティブに捉えることで少しでも気持ちが晴れるものだと思います。
もしそのようなことがあった場合は”自分の時間が増えた”と考えてみてはいかがでしょうか。
警察官の恋人との時間が大切なのは当然ですが、一方で自分の時間を作ることも大切です。
空いた時間を有効に活用することで、キャンセルになった事実も小さなことだと感じられるはずです。
のんびり身体を休めるのもいいですし、次のデートプランを考える時間にあててもいいでしょう。
- 期待しすぎない
警察官なら誰もが有事即応の精神を持っているので、どれだけ大事な予定があってもときには仕事を優先せざるを得ない場面が出てきます。
早い話、恋人もこの精神を持っておけば気持ちが楽になります。
「なんかあったら仕事だろうな」
言い方は難しいですが、最初から期待しすぎないようにすればいざというときでも受け入れることができます。
もちろん警察官としての使命を全うする姿勢には敬意を示す必要があります。
嘘をつかれているならば論外ですが、市民のために働く警察官の恋人は誇らしいものです。
恋人ならば一番の理解者でいたいものです。
警察官の恋人は大変な思いをするかもしれないが、結局は警察官という仕事をどこまで理解できるかが肝となる。
これも私の経験談ですが、警察官自身も恋人にどこまで理解してもらえるかは不安に思うところです。
いくら仕事はいえ、せっかくの予定をキャンセルすることは警察官としても申し訳ないと思いますし、言い出し辛いことでもあります。
こういったことも含め、お互いを尊重することができれば困難にぶつかっても乗り越えられるはずです。
多くの皆さんが恋愛を成功させることを祈っています。
まとめ
今回は警察官の恋人と破局するパターン3選について紹介しました。
今回の記事をまとめると
- 警察官との恋愛は一筋縄ではいかない
- 警察官は予定があっても急に仕事が入る
- 警察官としての夢を叶えるためにプライベートを犠牲にすることもある
- お互いが尊重し合うことが求められる
ということになります。
警察官と付き合うことはそう簡単に実現するものではありませんし、そもそも出会うことすら貴重なことかもしれません。
そんな中、いざ警察官が恋人になると楽しいこともあれば辛いこともあるでしょう。
なかなか理解ができない場面も出てくることかと思いますが、どこまで相手のことを思って行動できるかは大事になってきます。
恋愛の先には結婚が待っていることだと思います。
警察官の恋人がいる方々にとって、今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
警察官の恋人と付き合っていますが、うまくいかないことが多いです…。