警察学校と恋人の問題についてはTwitterのDM(@fujita_yuki_pm)でもよく頂く質問です。
恋人が警察学校に入校するとかなり環境が変わってしまうため、不安に思う気持ちはとても理解できます。
特に入校して最初の約1か月は外出はおろか携帯電話すら触ることができないので、連絡もとれない日々が続くことになります。
これは警察学校に入校している側も
- ケンカをしたらどうしよう
- 今まで通り仲良くできるのか
- 恋人は待っていてくれるのか
と似たような不安を抱えています。
私も警察学校入校中に彼女(付き合って2年)がいましたが、警察学校では週末にしか連絡がとれないし、好きなときに会うこともできませんでした。
さらに入校中に何度か彼女とケンカをしてしまったこともあり、色々と苦労した苦い思い出もあります。
1つ気を付けて欲しいのは警察学校入校=破局に繋がる可能性があるというところです。
不安を煽るつもりはありませんが、実際に「警察学校入校中に恋人と別れた」という警察官は多く、実はよくありがちな話なのです。
しかし、このようなことはお互いがちょっとしたことを気を付けるだけで解決できることがほとんどです。
将来を真剣に考えられる相手ならばここが山場だと思って頑張りたいところです。
そんな私の経験も踏まえて、この記事では”警察学校と恋人”の問題について紹介し、恋人が気を付けるべきことや理解して欲しいことなどについて詳しく解説します。
目次
まずは警察学校について知る
恋人が警察学校に入校したならば、まずはあなた自身が警察学校について知ることが必要です。
警察学校は学校という名がついているので、専門学校や予備校と同じように思えてしまいますが、実際はまったく違います。
警察学校は上下関係や規律がとても厳しく、さらに常に集団生活となる特殊な世界です。
警察学校というのは入校した時点で警察官の身分となりますし、毎月給料も発生します。
そのため、勉強や訓練をすることが仕事であり、結果を出して当たり前の身分です。
さらに警察官としての基礎を身に付けるために礼儀作法も徹底的に鍛えられます。
早い人であれば耐えきれずに1日や2日で退職していきますし、最終的には全体の1割が退職する世界です。
警察学校に入校するということはそれだけ厳しい世界で生きていくということなので、恋人はそのような事情を知っておく必要があるでしょう。
- 全寮制の生活
警察学校は必ず寮での生活となり、常にクラス単位での行動となる。平日は外出することもできず、一人になれる時間は布団に入るときくらい。
- 外泊は週末のみ
平日は警察学校で生活し、自宅に帰れるのは週末のみとなる。また、試験前やペナルティがあれば外泊も許可されない。
- 携帯も使えない
多くの警察学校で平日は携帯電話を没収され、週末にしか触ることができない。(携帯のルールについては都道府県によって異なる)
- 理不尽な世界
警察官はとても上下関係が厳しいので、それを教え込むために警察学校では理不尽な扱いを受けることが多い。さらに教官の言うことは絶対なので、意見をすることは一切不可能。
まずは警察学校がどれだけ恐ろしいところであるかをわかって頂けたでしょうか。
恋人が警察学校に入校するということはそんな世界で一生懸命に生活するということです。
一人前の警察官になるためには必ず警察学校を卒業しなければいけませんし、途中で辞めてしまえばそこで警察人生は終わりです。
そんな大変な生活でも恋人がいるだけでモチベーションはかなり違います。
恋人が警察学校について少しでも知っていれば考え方は変わるでしょうし、理解も深まるはずです。
警察学校については下記の記事でさらに詳しく解説しています。
恋人に気を付けて欲しいこと
警察学校が特殊な世界であることを理解して頂けたならば、次は恋人に気を付けて欲しいことをお伝えします。
警察学校に入校していた経験者として、なにより恋人に希望していたことは「わがままを言わないで欲しい」ということでした。
先ほど紹介した通り、警察学校は全寮制で自由に外出できるわけではないので、連絡ですら週末にしかとれませんでした。
恋人の都合もあって週末に会うことも簡単ではなかったため、とにかく苦労した記憶があります。
なので、警察学校入校中に恋人からわがままを言われても対応できないのが現実でした。
また、警察学校では週末は実家に帰ることができる場合が多いですが、休日だからと言っても色々な制限もあります。
- 試験勉強
警察学校では定期試験のほかに授業で小テストが行われることが多く、休日でも勉強をしておく必要がある。また、課題を出されることも多い。
- 警戒勤務
警察学校は24時間365日警戒態勢が敷かれており、警察学校の入校生が警戒勤務についている。当番制となっているが、土日に勤務が割り当てられた場合は自宅に帰れなくなる。
- 試験前の居残り
中間試験や期末試験は悪い点数をとることが許されないため、試験勉強に集中する意味で警察学校に残ることが多い。教官によっては試験前は外泊を禁じることもある。
警察学校に入校していると休日でもこれだけ色々とやらなければいけないことがあるので、「休日なんだから遊んでよ!」と言われても厳しいときがあります。
”せっかくの休日なんだからゆっくり過ごしたい”という気持ちは大いに理解できますが、警察学校入校中はどうしても仕方ありません。
たくさん遊びたい気持ちはなんとか我慢して、相手に負担をかけすぎないことが理想だと思います。
警察学校に入校している方も「休みなんだから恋人と思いっきり遊びたい」と思う気持ちは同じですが、そんな余裕がない場合もあります。
お互いが我慢をしなければいけないので辛い部分はありますが、警察学校入校中はこのような気配りが非常に大事なことでしょう。
なお、現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、警察学校では外出及び外泊が大幅に制限されていますので、これまでとは違う状況になっていることも知っておいてください。
相手の状況を理解することが大事
そろそろ”こっちばっかり我慢しなきゃいけないの?!”という声が聞こえてきそうですが、決してそういうわけではありません。
もちろんなにか言いたいことがあるならば伝えるべきですが、なによりも相手の状況を理解してあげることが大事なのです。
なぜなら普通の人ならこんなに苦しい生活を経験することなんてほとんどないからです。
携帯も自由に触れない、外出することもできない、常に誰かと一緒の生活…
社会人になってこんな生活を経験したことがある人がどれくらいいるでしょうか?
警察官という使命感のある職業だからこそ、一人前になるためには厳しい修行が必要になるのです。
警察学校で頑張っている恋人は誰よりも苦しい生活をしていますが、それは一人前の警察官を夢見ているからです。
その状況を恋人がしっかり理解してくれていればそんなに嬉しいことはありません。
息苦しい警察学校の生活において、恋人が一番のモチベーションになることは間違いない。頑張っている姿を見せたいと思うし、立派な警察官になって恩返しをしたいとも考える。
警察学校での生活に耐えることは決して誰にでもできることだとは思いません。
目標やモチベーションがないと続く生活ではないですし、理不尽なことにも耐えられません。
冒頭でも紹介した通り、苦労して警察官採用試験に合格したのに現実は入校者の1割が辞めていく厳しい世界です。
ですので、相手の状況をしっかり理解してあげることで気持ちは変わってきますし、お互い敬意を持って接することができるでしょう。
警察官という職業はとても使命感があってやりがいもある仕事です。
ときには命を張ってでも国民を守る仕事です。
恋人がそんな仕事をしていると思うと誇りに思いませんか?
警察学校というのは警察人生がスタートする場所です。
そんな警察人生のスタートを恋人がサポートしてあげる余裕も大事になってくると思います。
警察学校入校中は破局しやすい?
”恋人が警察学校に入校すると破局する…”こんなジンクスを聞いたことがある人は意外と多いのではないでしょうか?
私の経験上、これは半分正解でもあり、半分間違いでもあります。
確かに周りでも警察学校入校中に恋人と破局したという同期は何人かいましたし、先輩や後輩でも同じような話を何度も聞いたことがあります。
警察学校入校中に恋人と破局しやすい理由としては
- なかなか会えない
- こまめに連絡もとれない
- どちらか一方が冷めてしまう
- 忙しくて恋人の相手ができない
などが多かったです。
この辺りは警察学校の生活をしていく上ではどうしても避けられないことですし、恋人として続けていくならば乗り越えなければいけないことでもあります。
そう考えると、やはり普通のカップルに比べれば別れやすい条件が揃っていると言えます。
また、以前とは違う付き合い方になってしまいギャップを感じる人もいるでしょう。
しかし、逆に
- 会えないからこそ恋人が大切な存在だと再認識した
- 恋人の存在があったから頑張れた
- 久しぶりに恋人に会うのが楽しみだった
などと改めて仲を深めるカップルもおり、辛い時期を乗り越え警察学校を卒業して数年後に結婚した同期も何人かいました。
やはり日頃の信頼関係や将来をどれだけ考えられる相手なのかというのも大事な要素になってくるでしょう。
ですので、決して恋人が警察学校に入校したからといって破局しやすいというワケではありません。
このジンクスについては話半分程度に思ってもらえればいいかと思います。
警察学校を卒業するとすぐに警察署での勤務が始まり、慌ただしい日々を送ることになる。そのため、実は警察学校を卒業した後の方が大変であるので、恋人を続けるならばそこまで考えておく必要がある。
「これからも恋人として支えていく!」と決めている方であれば、警察学校を卒業した後でも色々と制限がありますので、そこまで理解してあげる必要があります。
警察学校を卒業すると新人警察官として忙しい日々を過ごすことになり、ときには休日出勤や休日の呼び出しを受けることも出てきます。
また、先輩や上司との付き合いも出てきますので、恋人との時間を作ることもなかなか難しくなる場面もあります。
警察官という仕事はそういうものですので、長い目で応援して支えていかなければいけません。
警察官の経験を含め、客観的に見ると警察官と付き合うのは大変だろうとは思います。
旅行に行くのにも上司から許可を得なければいけませんし、災害があればすぐに出勤する必要も出てきます。
様々な制限があるのも警察官の特徴ですので、そこまで考えて付き合っていくことも必要かもしれません。
上手に付き合っていくために
ここまで警察学校入校中の恋人と付き合っていくことがどれだけ大変なのかについて解説してきました。
ここからはそんな恋人と上手に付き合っていくコツについて紹介していきます。
偉そうに色々と解説していますが、私自身も警察学校入校中に彼女とケンカをしてしまったことは何度もあります。
結論から言うと、ケンカをするとその後が結構大変です。
私が入校していた警察学校は平日は携帯電話を没収されていましたので、彼女と連絡がとれるのは金曜の夕方~日曜の夕方まででした。
そうなると日曜日にケンカをしてしまった場合、仲直りをしようにもなんともなりません。
なぜなら日曜日は警察学校に戻らなければいけないですし、夕方には再び携帯を教官に預けることになるので、連絡すらとることができなくなるからです。
つまり、警察学校入校中に恋人とケンカをしてしまうと仲直りをしたくても余計に時間がかかってしまうので注意が必要です。
なので、必要以上に彼女に気を遣っていましたし、なんとかケンカをしないようにすることばかり考えてしまっている時期もありました。
後にこの彼女とは別れることになったのですが、警察学校入校中もケンカは多かったですし、今思うと将来を考えられる相手ではなかったのかもしれません。
警察学校の生活に集中しなければいけない中、彼女とケンカをするのは本当に負担でした。(もちろん自分自身にも原因がありました)
会えない、連絡もとれないという場合、お互いが相手を信用し尊重することが大事となる。どちらか一方だけが理解しても意味がない。
では、警察学校入校中の恋人と上手に付き合っていくにはどうするべきなのか?
ポイントとしてはケンカをしないこと&ケンカを長期化させないことが重要になってきます。
その理由としてはケンカをしている状況で会えない、連絡もとれない、予定も合わないという状況が続くと”もういいか”と開き直る気持ちになってしまいがちだからです。
警察学校では忙しい日々が続くので、ときには恋人のことを気にしていられないほどの状況もあります。
そうなると余計に”とりあえず恋人のことはもういいか”という考えに至ってしまうので、ケンカをした場合はすぐに仲直りできる関係づくりが必須です。
もちろん最初からケンカをしないことがベストですが、カップルである以上ケンカは付きものです。
余談ですが、警察官は異性と出会う機会が多いので、実際に”警察学校を卒業してから新しい恋人を探そう”と言っていた同期もいました。
つまり、ケンカが長期化すればするほど思い切って別れを決断してしまう方向にもなりやすく、破局するリスクが高くなってしまいます。
「ケンカをしたらすぐにお互い謝ろう」などと警察学校入校前に話し合いをしておくといいですね。
なによりお互いが尊重し合うことが大事です。
恋人に会えない間に自分磨き
恋人が警察学校に入校すると今までと同じように会えるわけではないので、自分の時間を持つ機会が増えると思います。
警察学校は基本的に週末は自宅に帰れますが、最初の1か月は警察学校に缶詰状態ですし、定期試験が近づくと週末でも警察学校に残ることが当たり前になるので、試験前は3週間近く会えない時期があります。
※現在は新型コロナウイルスの関係でなかなか自宅に帰ることも困難だそうです。
実際に私も試験前は外泊が禁じられ、3週間から1か月近く警察学校に残っていた時期があり、当然ながらその間は彼女に会うことはできませんでした。
そうなると警察学校に入校した恋人を待っている身としてはたくさん時間ができてしまいますよね。
その時間を余らせてしまうのはもったいないので、是非その時間を自分磨きの時間にしましょう。
趣味に没頭するのもいいですし、体を鍛えるのも料理の腕を上げるのも自分磨きになります。
女性ならメイクやファッションを研究して、久しぶりに会う恋人を驚かせることもできます。
恋人が警察学校に入校している場合、会いたくても会えない時間が多くなる。そのような時間は無駄にせず、空いた時間を自分に投資することで、新たな自分を発見することもできる。
また、恋人と出かけたいところや行きたいお店をリサーチしたり、恋人に贈るプレゼントを考える時間にしたりすることもできます。
休日を使って自分にご褒美を与えてもいいですし、思いっきりリフレッシュするのもいいと思います。
意外とこんな時間も悪くないですよね?
恋人と会えない時間を上手に使うことにより、恋人に会えない寂しさを埋めることができますし、自分のためにたくさん時間を使うことができます。
恋人に会えないのは寂しいですが、決してマイナスではなく、プラスに考えるようにしましょう。
ちなみに当ブログでは警察学校はもちろんのこと、警察官の仕事や警察官の恋愛事情まで幅広く記事を公開していますので、警察官に関する知識を深める時間にして頂いてもいいと思います!
まとめ
今回は警察学校に入校した恋人と上手に付き合っていくコツについて紹介しました。
警察学校に入校すると生活に慣れない入校当初は不安や心配が大きいですが、支えてくれる恋人がいるだけでモチベーションがまったく違います。
警察学校は上下関係と規律が厳しいところなので、今までとは大きく環境が変わっていることは理解してあげる必要があります。
また、そんな状況で恋人とケンカをしないことがベストですが、もしケンカをしてしまったのならその場で解決させることが望ましいです。
ケンカが長期化すればするほど破局のリスクも高まるので、早く仲直りをする方がいいでしょう。
また、なかなか今まで通りに恋人と会えなくなるかもしれませんが、それだけ時間が余るということでもあります。
この余る時間を無駄に過ごすことはもったいないので、今までやったことがないことに挑戦するのも全然アリです。
そんな時間を有効に活用し、自分磨きをすることできっと恋人に会えない寂しさも埋められるはずですし、不要なケンカをせずに済みますよ。