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【警察官の流儀】知らなきゃヤバい!警察官に必要な”警察官の礼儀”を徹底解説!

警察官は礼儀に厳しいと聞きましたが…実際はどんな感じなんですか?

多くの方がご存知だと思いますが、警察官は上下関係がとても厳しい組織であり、それに伴って礼儀にも大変厳しい職場となっています。

礼儀を少し欠いただけで上司から怒鳴られることは当たり前ですし、礼儀を欠けば厳しい指導を受けることにもなります。

これは一般的な企業とは少し異なるところで、特に新人警察官は礼儀をしっかり覚えておく必要があります。

警察官の礼儀については警察学校で叩き込まれるものですが、警察学校を卒業して初めて顔を合わせる配属先の先輩や上司には”礼儀ができている新人”と思われるようにならなければいけません。

  • 警察官として欠かせない礼儀

挨拶、敬語の使い方、目上の人への接し方、指示に絶対に従う忠誠心

警察官志望者やこれから警察官を目指す方は警察官の礼儀についてどこまで理解をしているでしょうか。

「これくらいいいでしょ」と思っていることが警察官の世界では許されないこともあるので、”警察官の流儀”については事前に知っておく必要があります。

逆にこの辺りを理解しておけば警察官になったときにすんなり溶け込んでいけますし、大きなギャップを感じることもないでしょう。

そこで、この記事では警察官の礼儀についてピックアップし、警察官として必要な”警察官の流儀”を紹介していきます。

警察官志望者なら知っておいて損はないことばかりなので、是非参考にしてください。

警察官的な考え方

警察官的な考え方

まずは警察官独特の考え方警察組織の風土について解説していきます。

冒頭で説明した通り、警察組織は上下関係がとても厳しいので、上司の権限が強いという特徴があります。

その上下関係は”上司の命令には従わなければいけない”という法律があるほどです。

それに伴って、下位階級の者が面倒なことや雑用を行っていくのが当たり前です。

特にこの辺りは新人や若手警察官が率先してやっていかなければいかないことであり、上司や先輩が動くということがあってはいけません。

警察組織は「下っ端がやって当然」という考えが根付いていますので、警察官になったらこの点は受け入れていく必要があります。

【階級社会】警察官の階級について詳しく解説!階級社会における上下関係の厳しさとは?

雑用ばかりの新人

新人警察官は仕事以外にも多数の雑用をこなしていかなければいけないため、色々と大変な立場となる。まずはその風土に慣れていくことが大事。

私自身、新人警察官時代はあまりいい思い出がありません。

なぜなら厳しい上下関係・多数の雑用・なにかあれば新人が動くという慣習に慣れるまで大変でしたし、これに加えて仕事も覚えていかなければいけなかったからです。

とにかく上司や先輩になにかをやらせるというのが失礼にあたるのですが、

  • それくらいやってくれないの?
  • そこまでこっちがやる必要ある?

と疑問に感じる点もたくさんありました。

特に私は民間企業からの転職だったので、あまりの違いにカルチャーショックを受けることは多かったです。

【転職】警察官への転職ってどうなの?元会社員の経験者が詳しく解説

それでも新人警察官なら受け入れていくしかありません。

些細なことでも自分がやっていかなければいけませんし、先輩や上司に失礼がないよう常に周囲には目線を配っておく必要もあります。

「○○部長がやってるのにお前はやらないのか!」

「お前が先に動けよ!」

このような形で強く怒られるのは警察官独特の風土なのかもしれません。

挨拶は欠かせない

警察官 挨拶は欠かせない

警察官の流儀として絶対に欠かすことができないのが挨拶です。

挨拶についてはまずは警察学校でみっちりと指導を受けることになります。

警察学校では教官への挨拶申告点呼などでしっかり声を出すことが求められるので、誰もが元気の良い挨拶を身に付けることができます。

最初は大きな声で挨拶をすることが恥ずかしい気持ちもありますが、毎日のようにやっていれば自然と慣れていきます。

しかし、これは警察学校だけでやっていればいいわけではなく、むしろ警察学校を卒業した後を見据えたものになるので、本番は警察学校卒業後であることは頭の中に入れておかなければいけません。

入校当初は声が枯れる

警察学校に入校すると挨拶の練習だけで声が枯れてしまう。さすがに現場ではここまでの声量は必要ないが、いつでも元気の良い挨拶ができるようにしておこう。

警察署では様々な場面で挨拶が必要になります。

これはなにも新人警察官に限ったことではなく、警察学校を卒業して2~3年の若手警察官も含まれます。

やはり新人や若手が元気よく大きな声で挨拶をすることは当たり前ですし、警察官の流儀の1つでもあります。

逆に新人や若手で元気がない者は目をつけられやすいので、しっかり行っていきましょう。

【警察学校】警察学校を卒業した後はどうなる?警察学校卒業後の流れを詳しく解説

  • 挨拶が必要な場面

出勤時…出勤したら当直勤務をしている受付の署員に大きな声で挨拶する

先輩や上司が出勤してきたとき…1日お世話になる先輩と上司へ元気よく挨拶する

夜間の勤務体制が一緒の方へ…その日の勤務体制が判明したら夜間体制で一緒の勤務になる方へ「よろしくお願いします」と挨拶する

退勤時…新人や若手が退勤するのは一番最後だが、幹部が一緒に残ることが多いため退勤時もしっかり挨拶を行う

どの挨拶も絶対に欠かすことはできません。

どれか1つでも欠けると「礼儀がなっていない」というレッテルを貼られてしまいます。

意外と夜間体制で一緒の勤務になる方への挨拶は大事なものになるので覚えておきましょう。

「そんなくらいで怒られるの?」と思われるかもしれませんが、これくらいの挨拶は最低限ですし、挨拶を忘れることで怒られる場面も珍しくありません。

上下関係が厳しい警察組織では仕事ができることよりも挨拶が大事になると言っても過言ではない。

また、当然ながら警察学校を卒業して警察署に赴任してからの挨拶回りも欠かせません。

付きっきりで仕事を教えてくれる指導員となる上司はその時点で決まっているはずなので、絶対に忘れてはいけません。

ここが欠けてしまうと完全にスタートから失敗することになってしまいます。

お礼も欠かせない

警察官 お礼も欠かせない

警察官の世界ではお礼を伝えることも絶対に忘れてはいけません。

警察官の上下関係が厳しいとはいえ、ときには先輩や上司が自分のために動いてくれることがあります。

自分の仕事を手伝ってくれたり、自分のミスをカバーしてくれたりとその形は様々ですが、そんなときはお礼を伝えることを忘れないようにしましょう。

どんな細かいことでもとりあえずお礼を言っておけば間違いはありません。

特に最初に配属される地域課の勤務では様々な場面で周りの人に助けられることがあります。

【警察官の仕事】地域課の仕事・勤務体系・休日などについて紹介 交番・パトカー・自動車警ら隊とは?

  • 現場での応援

警察官の仕事は一人で行えることが少なく、人数が必要な場面では他の交番から応援が来てくれる。

このような場面は自分の業務を後回しにしての応援なので丁重なお礼が必要になる。

  • 他交番からの事案カバー

自分の交番が忙しいときに通報が連続した場合、他の交番が通報に対応してくれることがある。

他交番の勤務員からすれば”余計な仕事”となるため、迅速にお礼を伝える必要がある。

  • 長時間の応援

事件処理や交通整理などで応援が長時間に及ぶこともある。

それによって残業時間が長くなることもあるため、そんな場合は必ずお礼を伝えてから退勤したい。

助け合う精神

警察組織は困難には全員で立ち向かうという助け合いの精神が根付いている。よって、応援や事案のカバーは当たり前なのだが、その後のお礼は欠かせない。

挨拶にしてもお礼にしても社会人ならば当たり前かもしれませんが、警察官の世界では絶対に欠かすことができない礼儀です。

これらを忘れたことによって痛い目を見る若手警察官は数多く見てきましたし、それによって修復不能な関係に陥る人たちも目にしてきました。

少しのお礼を忘れただけで”礼儀知らず”の烙印を押されてしまいます。

もちろん、これについても「そんなに怒ることか…?」と思えることは多々ありましたが、警察官ならば受け入れるしかありません。

他交番から応援をもらったならば、まずは内線電話でお礼を伝え、次は顔を合わせた際に直接お礼を伝えるといったやり方も一般的です。

お礼を言われて気分が悪くなる人はいないので、重ねてお礼を伝える形でもやりすぎではありません。

これぞまさに警察官の流儀でしょう。

上司を動かせるのは失礼

警察官 上司にお願いは難しい

警察官を経験して大変だったのが上司へのお願いです。

上下関係が厳しいだけに部下から上司になにかを依頼するということは困難なので、基本的には自分でやる場面が多くなります。

特に新人や若手であれば何事もまずは自分で動くという姿勢を覚えておいてください。

部下から上司に対して

  • ○○をやって頂きたいのですが
  • ○○を代わりにやって頂けないでしょうか

とお願いをすることは失礼にあたると考える組織なので、なかなかこのようなお願いはできません。

警察官としてはどんな場面でも「○○は自分でやっておきます」と言うのが正解でしょう。

実はこれが結構厄介で、新人や若手にどんどん仕事が溜まっていく根本的な原因でもあります。

新人や若手でなくても下位階級のある人には次から次へと仕事が回ってきます。

このような構造は一般企業にでも見られることかもしれませんが、警察組織では上司に仕事をやらせるのも失礼くらいの風潮があるので、仕事を手分けするということも難しいでしょう。

もちろん部下に仕事を与えすぎず、一緒に仕事を片付けてくれる上司もいます。

「一緒に頑張ろう」と言ってくれる優しい上司もいます。

それでも「あとはお前がやっとけ」「俺は先に帰るから頼むぞ」と一方的に仕事を押しつけてくる上司がいるのも事実です。

警察組織ではこういったことが割と一般的なので、これでも上司として成り立ってしまうのが大変なところと言えます。

一番下っ端の存在である新人警察官には容赦なく仕事や雑用が舞い込んでくる。警察学校を卒業してからはしばらく修行が続くことは覚悟が必要。

少し理不尽に感じる場面が出てくるでしょうが、それをいちいち気にしていてはいけません。

理不尽への耐久性は警察学校でみっちり教育されているはずです。

中でも転職組は前職との違いに違和感を覚えるかもしれませんが、郷に入っては郷に従えです。

警察官になったならば警察組織の常識、警察官の流儀は受け入れていかなければいけません。

「上司に手伝ってもらう」「仕事の一部を上司にやってもらう」ということは最初から期待しない方がいいでしょう。

警察官時代の思い出

警察官の流儀 警察官時代の思い出

ここからは警察官の流儀について、私自身の警察官時代の思い出を紹介していきます。

私は長年パトカーに乗って現場の最前線で仕事をしてきましたので、警察官時代の思い出は数え切れないほどあります。

良い思い出があれば、もちろん悪い思い出もあります。

  • 重要事件の犯人を検挙したこと
  • 窃盗団とのカーチェイスで事故を起こしそうになったこと
  • 暴れる犯人の制圧で苦労したこと

など、その多くを鮮明に覚えています。

警察官の仕事はそれほど刺激的なものになるので、退職した今でもすべてがいい思い出として記憶に残っています。

警察官の仕事は非常に特殊な業務なので、普通の人では経験できないことがたくさんある。警察官を経験すれば社会人としても人間としても一回り成長できる。

そんな中、警察官の流儀を痛感して記憶に残っていることもたくさんあります。

私自身26歳で警察官になりましたが、若手警察官として長い下積み期間を経験しており、その過程では様々なことがありました。

警察官になる前は落ち着いた会社で働いていただけに余計に驚くことが多かったかもしれません。

今となってはすべてがいい思い出であるものの、当時は警察官の流儀を学ぶことで必死でした。

そんな思い出を3つ紹介します。

  1. コーヒー出しが遅れて怒られた

若手警察官の務めの1つがコーヒー出しです。

ベテラン警察官はコーヒーを好む人が多く、一緒に勤務する若手がタイミングを見てコーヒーを出すのが当たり前です。

厳しい上司であればコーヒーを出すのが遅れただけで怒りますので、若手にとっては意外と重要な仕事になります。

私自身も厳しい上司とペアを組んでいるとき、1日5回はコーヒーを出していました。

朝の出勤時、昼食後、夕食後、パトロール後、仮眠後など、決まった時間にコーヒーを出さなければならず、私は常にそのタイミングを気にしながら働いていました。

しかし、どうしてもうっかり忘れてしまうときがあり、その度に「お前はなんもやってくれないんだな~」と怒られていました。

もちろん内心は腹が立っていましたが、このようなことは警察官の流儀として受け入れるしかありませんでした。

  1. 面倒な書類を丸投げされた

警察官の仕事は常に司法書類との戦いです。

事件や事故が発生する度に書類を作成しなければならず、忙しければ次から次へと書類がたまっていきます。

警察官が作る書類は検察官や裁判官が目を通す書類になりますので、少しの誤字脱字も許されません。

最終的に書類はすべて幹部が確認をしますが、「これが違う」「ここはこういう表現に変えろ」など訂正を求められることも多々あります。

書類作成は非常に時間がかかるものなので、素早く処理をしていかないと段々と追いつかなくなってしまいます。

しかし、警察官特有の仕事をしない上司とペアを組むことになると大変です。

仕事をしない上司はペアを組む若手に仕事を押し付け、自分自身が忙しくならないようにするからです。

もちろん簡単な書類でもなかなか作成してくれません。

面倒な書類も一方的に押し付けられるので、任された側は長時間の残業をして対応していくことになります。

「少しくらい手伝ってくれても…」と嘆きたくなる場面もありましたが、若手警察官の宿命として耐え忍びました。

  1. 報告書などの後処理はすべて行った

警察官は司法書類の他に報告書も数多く作成しなければいけません。

事件にならないような通報に対応した場合、司法書類を作成することはありませんが、代わりに報告書の作成が必要な場合があります。

司法書類でないにしても幹部に提出する書類になるので、しっかりとした内容で作成しなければいけません。

司法書類に比べれば難易度は下がりますが、それでも報告書の量が増えれば増えるほど重い負担になってしまいます。

こういった報告書を作成するのも若手警察官の宿命ですので、上司に作らせるようではいけません。

上司は手伝ってくれないのが当たり前ですし、「あとは私がやっておきます」と率先して報告書の作成に取り組むことが大事です。

私自身の経験でも事故の報告書やトラブルの報告書などはほぼ毎回一人で作成していました。

その横で上司はのんびりしているのが普通ですので、そういった世界であることは覚えておきましょう。

社会人としての常識?

警察官の流儀は社会人としての常識?

ここまで警察官の流儀について詳しく解説してきましたが、どのように感じられたでしょうか。

大変そう、窮屈そう、面倒くさそうなどなど、少し特殊な世界であることは感じて頂けたと思います。

しかし、今回紹介したことはどれも警察官ならば知っておかなければいけないことですし、実践していかなければいけないことです。

警察組織は伝統的な警察官の流儀が根付いていますので、それに従っていくしかありません。

一般的な感覚でいえば受け入れがたいことが多いと思いますが、警察官になれば嫌でも慣れていくので心配はいりません。

常に先輩や上司との上下関係を重んじ、上下関係を大切にしていく慣習はすぐに実感することだと思います。

生意気な態度は許されない

警察官は上下関係を大切にする組織なので、新人や若手が生意気な態度をとることは許されない。そういった者は間違いなく追い込まれることになるので、十分注意が必要。

私は約8年間警察組織での勤務を経験し、警察官の流儀を存分に叩き込まれました。

警察官になったばかりの頃は驚くことも多かったですが、今思えばこのような厳しい組織で勤務することを経験できてよかったと思っています。

なぜなら、警察官の流儀である

  • しっかりと挨拶をすること
  • お礼を述べて感謝を伝えること
  • 上下関係を重んじること

は社会人ならば常識的なことばかりだからです。

警察官として立派に働いていければ、どこの会社に転職してもよっぽど困ることはないでしょう。

実際、私は警察官を経験し、社会人として一回り成長できたことを大きく実感しています。

やりたいことができたので警察官を退職することになりましたが、警察官として培ったことは今の仕事でも十分過ぎるほど生きています。

警察官は外から見ればとても厳しい世界に見えることは間違いありませんし、実際に厳しく過酷な世界です。

生半可な気持ちでは続かない仕事でしょう。

しかし、そういった世界で仕事を経験することで人間として、社会人として成長できることは間違いありません。

こういった意味でも私は”警察官を経験できて本当によかった”と思っています。

まとめ

今回は覚えて損はない警察官の流儀について詳しく解説しました。

今回の記事をまとめると警察官の流儀としては

  • 挨拶・お礼をすること
  • 上下関係を重んじること
  • 自ら率先して動くこと

が大事になるということになります。

また、警察官の特徴として、仕事をしない上司が一定数存在するので、そういった上司とペアを組むことになると苦労します。

仕事を一方的に押し付けられることもありますが、これは受け入れていくしかありません。

それでも警察官を経験すれば立派な社会人に成長できるので、貴重な体験であることは間違いありません。

私自身が警察官を通してすごく成長を実感しており、今の仕事にも警察官の経験が役立っています。

警察官は大変な仕事ですが、それを乗り越えたときには一回り大きな人材になっていることでしょう。

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