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【これだけは覚えておきたい】警察官として必要な心構え10選

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藤田 悠希
元警察官。会社員を経て警察官に転職し、都市部の県警で8年間勤務。主にパトカー勤務を行い、数々の事件検挙や交通取締りに従事した。元警察官の経験から幅広く警察官情報を発信中。

警察官の仕事は大変と聞きますが…。どんな心構えをしておけばいいですか?

警察官の仕事と聞くとキツそう大変そう上下関係が厳しそうなど過酷な仕事であるイメージが強いと思います。

正義のヒーローのイメージもあるかもしれませんが、警察官が楽な仕事であると思っている方はほとんどいないでしょう。

確かに警察官の仕事が大変なのは間違いありませんし、そのイメージは間違っていません。

私自身も8年間の勤務を経験し、身をもってその大変さや過酷さを経験してきました。

やりたいことができたため、最終的には警察官を退職していますが、あと30年警察官を続けられていたか?と聞かれたら明確に回答できません。

事実、警察官の仕事は激務であり、精神的にも肉体的にも消耗が激しい仕事ですし、職場の上下関係もかなり厳しいです。

大雨の中、事故の現場でずぶ濡れになりながら何時間も立ちっぱなしになることがあれば、ときには暴れる者を自らの手で制圧したりと、一般的な会社員の仕事とは大きく異なります。

警察学校ではそんな環境でも働いていけるようにみっちり鍛えられるわけですが、現場の勤務は警察学校とは一味違うものです。

では、警察官としてやっていくためにはどんな心構えが必要なのか?

警察官の仕事とはどういうものなのか?

この記事では警察官を目指す方に知っておいて欲しい警察官に必要な心構えについて、元警察官の視点で詳しく解説していきます。

これから警察学校に入校する方や将来警察官を目指している方は是非参考にしてください。

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厳しい上下関係を受け入れる

階級社会の大変なところ

警察官に必要な心構えの1つ目は厳しい上下関係を受け入れることです。

警察官として働いていく上で、厳しい上下関係は避けては通れない道です。

警察官の世界は完全な階級社会ですので、階級が1つ違うだけでそこには明確な上下関係が存在します。

2つ3つ階級が違う上司には気軽に話しかけることができないほどです。

なので、特に新人警察官は先輩や上司から雑用に使われて当たり前ですし、むしろ自ら率先して雑用を行わなければいけません。

先輩や上司に言われてから動くようでは遅いので、そういった厳しい上下関係の世界であるということはしっかり認識しておく必要があります。

新人警察官がやるべき雑用
  • 通告の準備
    朝は誰よりも早く出勤し、情報共有の場である通告の準備を行う。
  • 掃除&ゴミ出し
    通告の準備と同時進行で署内の掃除やゴミ捨てを行う。
  • コーヒー出し
    交番勤務などでは上司に食後のコーヒー出しを行う必要がある場合も。

また、警察官を含む地方公務員は「上司の命令に従わなければいけない」という法律が地方公務員法で定められています。

これは上司の命令は絶対であり、上司に反発することは法律違反になるということを意味します。

なかなか一般企業では考えられないものですが、警察官の世界では当たり前のことです。

上司から「これをやれ」と指示を受けたら素直に「はい、わかりました」と答えるしかありません。

ここで「その指示には従えません」と答えることはできないのです。

先輩や上司に逆らうことができないのは警察学校で嫌というほど学ぶ。警察学校で感じる理不尽はこういった現場で生きてくる。

よって、上司に意見する機会はまったくないので、「こうした方がいいのに…」と思ってもそれを口にすることは厳禁です。

民間企業では”風通しの良い職場”というのがピックアップされることがありますが、警察の組織は風通しが一切ないことを覚えておきましょう。

新人や若手警察官がいいアイデアを持っていても発言する機会すらありませんので、そういった上下関係の厳しい世界であることは知っておく必要があります。

【階級社会】警察官の階級について詳しく解説!階級社会における上下関係の厳しさとは?

礼儀をわきまえること

新人警察官は立場を理解する

警察官に必要な心構えの2つ目は礼儀をわきまえることです。

警察組織は上下関係が厳しいのに加え、礼儀やマナーにも厳格な組織です。

この辺は警察学校でみっちり指導を受けることですが、警察学校卒業後も新人は新人らしく礼儀正しい行動が求められます。

上下関係が厳しいだけに礼儀がなっていない新人警察官はしっかり怒られますし、目を付けられることは間違いありません。

基本的なものとして、挨拶は絶対に欠かすことができません。

挨拶をするということは社会人として当たり前ですが、警察官は少し挨拶が遅れただけで「お前は挨拶もできないのか!」と怒鳴られる組織です。

また、新人警察官ならば元気よく大きな声で挨拶することが当たり前なので、そこは新人警察官としてわきまえる必要があるでしょう。

挨拶程度で注意を受けるようではいけません。

最初の挨拶が肝心
警察学校卒業後は交番勤務となるが、一緒に勤務をすることになる先輩や上司には勤務日を迎えるまでに挨拶が必要。この最初の挨拶ができるかできないかで評価は変わってくる。

また、仕事中でも誰かのサポートを受けた場合は「○○の件はありがとうございました」としっかりお礼を言う必要があります。

警察官の仕事は複数人で協力して仕事をすることが多いため、周りの先輩や上司に助けられる場面は多いです。

さらに新人警察官のために色々な上司や先輩が仕事を手伝ってくれたり、現場で応援に駆けつけてくれたりするので、その度にお礼は絶対に欠かせません。

交番に戻ったらすぐに内線電話でお礼の電話をするのが正しい行動となります。

このように警察官はどんな細かいことでも礼儀を重んじる組織です。

本当に厳しい人だと少し礼儀を怠っただけで「お前はお礼も言えないやつなんだな。もう知らん」と愛想を尽かされることも珍しくありません

特にベテランの警察官はこの辺に厳しく、細かいことでもしっかり覚えています。

実際に私は「そんなことどうでもいいのに…」と思うことも多々ありましたが、礼儀を怠ると怒られていました。

警察官としてはなによりも大事にしたいことです。

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何事も率先して動くこと

警察官の心構え 率先して動く

警察官に必要な心構えの3つ目は何事も率先して動くことです。

警察官は上下関係が厳しいことを紹介してきましたが、それに加えて「下っ端が動いて当然」という考えも根付いている組織です。

例えば、上司が誰でもできる簡単な仕事をしていれば「私がやっておきます」と積極的に申し出る必要があります。

また、書類のコピーが必要な場面なら「私がコピーしてきます」と動かなければいけませんし、荷物を運ぶ場面なら「私が持ちます」と言うべきです。

基本的に上司の手を煩わせてはいけないという風潮なので、できることは何でも率先して動いていかなければいけません。

なにもこれは新人警察官に限ったことではありませんが、特に若いうちは何事も積極的な姿勢が大事となります。

言われる前に動く

何事も率先して動くためには視野を広く持つことが必要。先輩や上司から言われる前に動けるようになることがベスト。

何事も積極的にやらなければ「動けないやつ、使えないやつ」というレッテルを貼られ、瞬く間にその評価は周りにも広がってしまいます。

そういった評価が広まって得をすることはないので、仕事ができなかったとしても率先して動く姿勢だけは忘れないようにしてください。

自ら率先して動くためには常に周囲にアンテナを張っておく必要がありますので、仕事中は常に先輩や上司の動きを見ておきましょう。

先輩や上司がなにかしようとしているならばそれに付いていき、自分でもできることならそれを手伝うということが大事になってきます。

警察官の仕事的にも前しか見てないようではいけませんので、広い視野を持つことは常に意識していきましょう。

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プライベートが犠牲になること

警察官はプライベートが犠牲になることも

警察官に必要な心構えの4つ目は警察官はプライベートが犠牲になることです。

警察官の仕事は予定通りにいくことの方が少なく、日々どんな通報・事件が起きるかは誰にも予想できません。

朝から大きな事件が起きればあっという間に1日が終わってしまいますし、帰る直前に事件が入れば長時間の残業が発生します。

これはどこの部署で勤務していても同じことですので、警察官ならばこういったことは当たり前のように受け入れなければいけないでしょう。

警察官の仕事は予測できない
どんなベテラン警察官でもその日に何が起きるのかは予測することができない。通報が少なく平和な1日もあるが、大量の通報に振り回される日もある。

また、警察官はときに休日出勤をしなければいけないことがあります。

それは大事な予定や旅行の予定があっても関係なく、やるべきことがあれば休日であろうが出勤しなければいけないのです。

普段でも事件が入れば残業が長引くことは多々あるので、仕事終わりに予定を立てるのもなかなか難しいものがあります。

さらに機動隊であれば他県で災害が発生した場合でもすぐに出動となるので、ときにプライベートが犠牲になることは覚悟が必要でしょう。

事件が入るとなぜ忙しい?

犯人を逮捕するような事件が発生した場合、逮捕から48時間以内に送検しなければいけない法律があるから。特に刑事であれば事件によって日々の業務は左右されることになる。

よって、警察官を目指すならば「仕事は仕事、プライベートはプライベート」といった考えでは少し厳しい面があるかもしれません。

どこの部署で勤務していても多少の休日出勤はありますし、日々の長時間の残業も発生します。

「予定があるので出勤できません」「予定があるので残業できません」ということは通用しない世界であることは覚えておいてください。

そういったことも含めて警察官の仕事ですので、心構えをしておく必要はあると思います。

ただし、こういった事情があるのはそれだけ警察官が頼りにされているという証拠でもあります。

特に災害などの非常時というのは警察官がとても頼りにされる場面でありますし、「困っている人を助ける」という警察官の仕事のやりがいの1つとも言えます。

決して警察官という職業は誰にでも務まる仕事ではないでしょう。

大変な仕事ですが、多くの場面で「おまわりさん、ありがとう」と感謝される仕事でもあり、誇り高い仕事であることは間違いありません。

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命の危険が伴う場面があること

警察官は命の危険が伴うこともある

警察官に必要な心構えの5つ目は命の危険が伴う場面があることです。

普通の職業ではあまり考えられませんが、警察官は仕事の性質上、ときに自分の命の危険が伴う場面があります。

防刃チョッキや警棒、拳銃を装備していても100%の安全が保障されているわけではないのです。

私自身も何度か命の危険を感じたことはありますし、実際に勤務中に大怪我を負った警察官を見てきました。

警察官が襲撃される悲惨な事件が発生していることも事実です。

警察官として勤務している以上はいつどんなことが起きるかわかりませんので、心構えとして持っておく方がいいでしょう。

命の危険が伴う場面
  • 幹線道路での交通整理
    いつ自分のところに車が突っ込んでくるかわからない。常に緊張感が伴う。
  • 凶悪な犯人と対峙する場面
    逃げたい一心の犯人は警察官を殺してでも逃げようとする。一瞬も目は離せない。
  • 命を狙われる場面
    警察官の命を狙う者は少なからず存在している。過去の事件は今後も繰り返される。

このように警察官の仕事をしていると、命の危険を感じる場面に遭遇することは決して珍しいことではありません。

だから警察官はどんな場面でも気を緩めてはいけませんし、常に緊張感を保持しておく必要があります。

どんな一般市民であろうが、背後を簡単に見せることはNGです。

さらに近年では警察官が襲撃される事件が相次いでおり、実際に命を落としている警察官がいるのも事実です。

警察官になれば、このようなことがいつ自分の身に降りかかるかわかりません。

警察官の制服を着て一歩でも外に出れば、いつどこでどんなことに遭遇するかわからない仕事です。

市民の命を守ることも大切ですが、自分自身の命も守っていく必要があります。

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体力勝負の仕事であること

警察官に向いている人の特徴 腰軽く動ける人

警察官に必要な心構えの6つ目は警察官の仕事は体力勝負であることです。

先ほど紹介した通り、警察官の仕事は休日出勤をすることがあれば、日々長時間の残業が発生することもあります。

また、命の危険を伴う仕事なので、まずは自分自身を守れるようにならなければいけません。

これらすべてに共通することが警察官の仕事は体力が必要になるということです。

休日出勤をするにしても残業をするにしても、とにかく継続して働いていく体力が求められます。

働いていけば慣れてくるものではありますが、「不規則な生活をすると体調を崩しやすい」という方には厳しい仕事かもしれません。

決まった休憩時間や仮眠時間はあるものの、それが必ずしも保証されているわけではない。ときには24時間不眠不休で働くこともある。

もちろん、事件が入れば休憩をとっている時間なんてありません。

逮捕の手続きを進めるために大人数で処理にあたるため、誰か一人でも休憩に入ってしまったらそれだけで手続きが遅れてしまいます。

まだ1つの事件を処理するだけならいいのですが、これが2つ3つと連続で発生すると食事をとる時間すらなくなります。

さらにこれが夜中なら仮眠時間も奪われることになるので、空腹や睡魔と戦いながら極限の状態で働き続ける必要があります。

だから体力がないとやっていけませんし、過酷な環境でも働いていく精神力の強さが求められます。

体力勝負の仕事
  • 刑事課
    重要事件が発生すればしばらく休日はない。署に泊まり込みになることも。
  • 交通課
    大きな事故や死亡事故が起きれば夜中でも働き続ける。夏でも冬でも関係ない。
  • 地域課
    通報が連続すれば休憩している時間すらない。夜でも早朝でも同じ。

どれだけ体力のある人でも、休憩せず働き続けるのは本当に体に負担がかかります。

これが20年30年続くと、体調に支障をきたす人も出てくるでしょう。

それでも警察官は通報や事件が入る限り、働き続けなければいけません。

お腹が空いてもご飯が食べれない、眠くなっても寝れない…。

忙しい警察署であればあるほど大変になりますので、体力勝負の仕事であることは覚悟しておく必要があります。

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風通しのない職場であること

警察官は風通しがない職場

警察官に必要な心構えの7つ目は警察官は風通しのない職場であることです。

1つ目でも少し触れましたが、警察は階級社会で上下関係が厳しいため、若手警察官が意見やアイデアを発信する機会はありません。

発言権すらないと言った方が正しいかもしれませんし、発言する場すらないと思っておいた方がいいでしょう。

仕事をやっているとアイデアや改善策が思い浮かぶものですが、経験を積んで出世しないとそれを提案することはできません。

会議などがあっても若手は発言する機会がありませんので、ただ指示を受け入れるのみです。

就職活動をする学生にとって「風通しの良い職場」というのは1つ理想の条件だと思いますが、残念ながら警察組織は「風通しが一切ない職場」です。

完全に上からの指示に従うだけになりますので、そういった職場であることは覚えておいてください。

自分の考え通りに部下を動かしていきたいなら警部まで出世するしかない。本当に早い人なら10年で警部まで昇任していく。

ただし、この上下関係が厳しい+風通しがない職場というのは警察官の仕事であることを考えれば、致し方ない部分はあります。

警察官の仕事は指揮系統をはっきりさせなければならず、個人が好き勝手に動くようではまったく統率がとれません。

現場対応、事件判断、法律判断などは経験値がある上司が考えて下すものです。

もちろん周りから意見を集めることはありますが、最終的には指揮する警察官が決断し、周りはそれに従うことになります。

一人一人の意見や考えを聞いていては現場対応に影響が出てきますので、どうしても上位階級のある者が仕切る必要があります。

基本的には上司の判断に従うことになるため、「こうした方がいいのに…」と思っていても口にすることはできない。上下関係が厳しいというのはこういった面もある。

よって、「風通しのない職場」というと閉鎖的な職場に感じるかもしれませんが、警察組織に風通しがないのはある意味仕方ありません。

みんながやりたいように仕事をやって現場で意見がまとまらないようだと、最終的に市民に迷惑がかかることになります。

なので、警察は軍隊のような一面があり、上からの指示には背いていけないということになっているのです。

警察官になるならば絶対に受け入れなければいけないことです。

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プライベートまで管理されること

警察官はプライベートまで管理される

警察官に必要な心構えの8つ目はプライベートまで管理されることです。

警察官はプライベートな情報まで上司に報告する必要があり、定期的に面談も行われます。

警察組織はなんでもオープンにする風潮があるので、「プライベートなことは答えたくありません…」という人では厳しいです。

プライベートな情報は記録として残されますし、必要があればプライベートな事項についても指導を受けることはあります。

これも一般企業ではなかなか考えられないことですが、警察官であれば普通の感覚として持っておく必要があります。

報告が求められる事項
  • 貯金額やローン額
  • 交際者の個人情報
  • 趣味や休日の過ごし方
  • 過去の事故や違反歴

また、結婚するときは結婚相手の情報を報告し、幹部の承諾を得なければ結婚できません。

幹部の承諾を受けて結婚なので、基本的にできちゃった婚はあまりよく思われません。(時代の変化とともに認められつつはあります)

なんでもかんでも結婚できるわけではないということは覚えておきましょう。

警察官との結婚については下記の記事で詳しく解説しています。

警察官との結婚について|どこで出会う?身辺調査ってなに?経験談も交えて徹底解説

さらに旅行に行くときは「○月○日 ○時から○○ホテルに宿泊」といった届出が必要になり、上司の承諾を得なければいけません。

無断で旅行に行ったのが発覚したときは上司によっては厳しく叱責されることもあるので、旅行=届出というのは当たり前に覚えておく必要があります。

プライベートについて「そんなことまで報告しなきゃいけないの…?」と思うこともありますが、警察官の世界では当たり前のことです。

また、普段の勤務においても同僚とは長い時間を一緒に過ごすことになるため、自然とプライベートな話題になりやすいです。

【警察官Q&A】警察官はプライベートまで管理される?SNSから貯金額まで上司に報告

パワハラ・セクハラが多いこと

警察官はパワハラ・セクハラが多い

警察官に必要な心構えの9つ目はパワハラ・セクハラが多いことです。

警察組織は上下関係が厳しいだけあって、パワハラ・セクハラが起きやすい環境にあります。

私自身も実際に数え切れないほどのパワハラ・セクハラを職場で見てきましたし、それによって追い込まれる同僚は何人も見てきました。

逆に処分される警察官もたくさん見てきましたので、警察組織独特の問題とも言えます。

これらはニュースになることもよくありますが、はっきり言って表沙汰になるものはごくごく一部の話で、ほとんどのパワハラ・セクハラは公表されていません。

上下関係が厳しいだけにパワハラ・セクハラが起きやすい職場だということは覚えておく必要があるでしょう。

改善されつつはあるが…

一昔前に比べればハラスメントについて相談できる部署が創設されるなど、ハラスメント対策は力を入れつつある。それでも根絶はされていないのが現状。

警察官は上司が部下を叱るのが当たり前なので、パワハラか指導かと言われれば判別が難しい場面もあります。

ときには厳しく叱る必要もあり、特に命がかかるような場面では指導する上司にも熱が入ります。

パワハラについては、上司の持っている権限が強すぎるために起こりやすいという事情はあるでしょう。

セクハラについては、男性が圧倒的に多い職場だからこそ起きる構造上の問題があります。

女性警察官も当たり前に増えてきたといってもまだまだ少数派です。

上司の権限が強いため、セクハラを受ける女性も明確に断りづらい雰囲気があるのは間違いありません。

この辺りはまだ昭和の雰囲気が色濃く残っているのが現状だと思います。

【女性警察官の処世術】女性警察官が気を付けるべきこと5選

民間企業出身の私は厳しい上司があまりにも多くて驚いていました。

「お前がやっとけ」「早くしろ!」など厳しい言葉が飛び交うことは当たり前でしたし、上下関係の厳しさは身をもって経験してきました。

暴力を振るわれるというほどまではありませんでしたが、暴力寸前くらいの経験は何度かあります。

ただし、ハラスメントを受けて泣き寝入りする必要はありません。

今は話をしっかり聞いてもらえますし、ハラスメントを行った者への処分もしっかり下されますので、明確にメッセージを出していくべきです。

決してハラスメントが当たり前の職場環境ではありませんが、ハラスメントが起きやすいことは覚えておくといいでしょう。

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飲み会が多いこと

警察官は仕事以外の付き合いも多い

警察官に必要な心構えの10個目は飲み会が多いことです。

警察官はお酒が好きな人が多く、それに伴って飲み会が多いのが特徴です。

コロナ禍では飲み会の禁止令が出されていましたが、現在ではそのような制限はありません。(コロナ禍でも飲み会をやってニュースになっていることは多々ありましたが)

基本的に半年に1度の異動期のタイミングで歓送迎会が行われますし、それ以外でも上司が若手を連れて飲みに行くことはしばしあります。

また、仲がいい人が集まっての飲み会も行われますので、ことあるごとに飲み会が行われることは覚えておきましょう。

上下関係が厳しいだけに上司からの誘いは断りづらい場合がありますし、”若手は強制参加”ということも珍しくはありません。

さらに警察官は体育会系の組織だけあって飲み会は激しい傾向にあり、浴びるほどお酒を飲まされる場面も出てくると思います。

酒に酔って人格が変わる先輩や上司がいることも覚えておかなければいけません(笑)

大事な飲みニケーション

警察官は連携が大事になる仕事であり、困難にはみんなで協力して解決していこうとする風土がある。そんな中で飲み会は大事なコミュニケーションの場となる。

新人や若手警察官は芸を強要されることがあるので、それにしっかり応えなければいけません。

体育会系の組織だけにこういったノリについていくことも大事な務めです。

また、お酒を飲まされる、たくさんご飯を食べさせられるというくらいは当たり前なので、飲み会は若手警察官の修行の場とも言えるでしょう。

まったくお酒が飲めないと少し辛い部分があるので、無理をしない程度にお酒には慣れておいた方がいいかもしれません。

新人警察官だと「私は飲めません」とキッパリ断ることもなかなか難しいので、お酒が飲めることに越したことはありません。

このような激しい飲み会をパワハラと捉えるか、愛のあるシゴキと捉えるかで警察官としての未来が決まるでしょう。

警察学校を卒業した後はどうなる?警察学校卒業後の流れを詳しく解説

まとめ

今回は覚えておきたい警察官に必要な心構えについて10個紹介しました。

今回紹介したことをまとめると

  • 厳しい上下関係を受け入れる
  • 礼儀をわきまえる
  • 何事も率先して動く
  • プライベートが犠牲になる
  • 命の危険が伴う
  • 体力勝負の仕事である
  • 風通しのない職場である
  • プライベートまで管理される
  • パワハラ・セクハラが多い
  • 飲み会が多い

となります。

いずれも警察官として約8年働いた私の経験に基づいたものになります。

憧れていた警察官になったものの、「イメージと違った」ということにならないよう今回紹介したことは是非とも覚えておいて頂きたいです。

これから警察官を目指す方の参考になれば幸いです。

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