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【警察官への挑戦】30歳以上でも警察官になれる?大変なことはある?

30歳以上でも警察官になれる?

現在30歳を超えていますが、どうしても警察官になりたいです。大変なことはありますか?

警察官採用試験は昔に比べて受験資格が大幅に緩和されており、今では年齢が30歳以上でも受験できるところがほとんどです。

受験者にとっては30歳を超えても挑戦できる環境が整っている点は魅力でしょう。

これは全国的に警察官の人材不足が背景にあることは間違いありませんが、これまで年齢制限で諦めていた人にとっては朗報と言えます。

都道府県によっては35歳でも受験が可能なところもあるため、30歳を超えてからでも警察官を目指すことができます。

ただし、元警察官の経験談としては30歳以上で警察官になることは全然可能ですが、警察官になってからは色々と苦労する面もあるのが事実です。

実際、同期には当時最年長だった30歳の同期がいましたが、警察学校での生活についていけず途中で退職することとなってしまいました。

なにより警察官は体力勝負の仕事であるため、歳を重ねれば重ねるほど不利になっていく面もあります。

それでも警察官採用試験の受験資格が緩和されている以上、30歳を超えても警察官を目指している人は大勢いることだと思います。

どうしても警察官になりたいのならば、後悔がないよう年齢制限に引っ掛かるまで受験することもいいチャレンジでしょう。

そこで、この記事では30歳以上で警察官に挑戦することについて、大変なことやデメリットを紹介し、30歳以上で警察官に転職するのはどうなのか?を解説していきます。

私自身、転職して26歳で警察官になったので、警察官へ転職したい人を心から応援していきたいと思っています。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

夢を諦める必要はない

警察官になる夢を諦める必要はない

まず最初にお伝えしておきたいことは警察官になりたい夢があるならば諦める必要がないということです。

30歳を超えても年齢のチャンスがある限りは挑戦するべきですし、年齢を理由に後ろ向きに考える必要はありません。

1回で合格できなくても挑戦を続けていく方が自分自身で納得できるはずです。

最初から挑戦しないことはもったいないですし、途中で諦めたらずっと後悔が残ることでしょう。

もちろん30歳以上での挑戦は簡単なことではありません。

大変なことやデメリットがあるのも事実ですが、合格すれば憧れの警察官になることができます。

人生経験が生かせる

警察官の仕事は他人に注意を与えたり、指導をしたりする場面が多いため、人生経験が豊富であればあるほど仕事がやりやすい。

警察官になれるチャンスは人生で1度きりです。

子どもの頃から警察官に憧れていた人であれば、長い間その夢を追ってきたことでしょう。

これまでは年齢制限が厳しかったため、「もう30歳を超えたから…」という理由で諦めるしかありませんでしたが、今では35歳でも受験可能な県警があります。

それが地元の県警とは限りませんが、警察官は全国どこでも受験が可能なので、受験資格を得られるところなら都道府県にこだわる必要はありません。

私のTwitterのDMでも「30歳を過ぎても警察官になれるのですか?」というご相談は数多く頂きます。

歳を重ねても警察官に憧れを持っている方がたくさんいることを実感しますし、素直に応援したい気持ちになります。

まず最初に「チャンスがある限り、警察官になる夢を諦めるべきではない」ということをお伝えしておきたいです。

実際30歳以上で警察官になれる?

実際に30歳以上で警察官になれる?

30歳以上で警察官に挑戦したいと思っている人が最も気になっていることは「実際に30歳以上で警察官になれるのか?」ということだと思います。

確かに一般的な転職は30歳を超えてくると意外と厳しいものがあり、経験値があっても志望した会社に必ず入社できるわけではありません。

これは私自身も警察官を退職する前に転職活動をしていてすごく感じたことでした。

しかし、安心して頂きたいのは30歳以上で警察官になる人はたくさんいるということです。

私が警察官になった時代は上限が30歳でしたが、同期には30歳が数人いましたし、先輩や後輩でも30歳で警察官になった人は何人もいました。

また、警察官採用試験の年齢制限が引き上げられてからも32歳や33歳で警察官になった人たちは実際にいました。

そのため、経験談から言っても30歳以上で警察官になることは全然可能ということです。

30歳以上は転職組

当然のことだが、30歳以上で警察官になる人は転職組ばかり。その中には既婚者がいれば、子供が数人いるという受験生も珍しくない。

ただし、1つ気を付けなければいけないのは30歳以上は採用枠が狭き門だということです。

警察官採用試験は受験資格を満たしていれば誰でも受験が可能ですが、それでも若い人の方が採用枠の比率が高いのは事実です。

私の同期でも30歳が数人いたと伝えましたが、その比率は全体から見れば1割にも満たない人数です。

年齢の比率で見れば圧倒的に20代前半や20代半ばの方が多かったので、30歳以上で警察官になるためには狭き門を突破しなければいけません。

そのため、30歳以上で警察官を目指すならば試験対策はしっかりしておかなければいけません。

社会人経験を積んでる分、面接試験では有利に進められると思いますが、面接試験に進むためには筆記試験を突破する必要があります。

30歳以上で警察官になるためにはなによりも筆記試験対策が重要であることを覚えておいてください。

体力面では負けないように

30歳以上での警察官 体力面は準備

30歳以上で警察官を目指す方に準備して欲しいことは体力です。

警察官採用試験では体力試験が行われますが、腕立て伏せや20mシャトルランなど各項目で基準が設定されている場合があります。

県警によっては基準に達しないと点数がもらえないという場合もあるので、最低限の体力は必要となります。

当然ながら年齢で差が設定されているわけではないので、30歳以上でも20代前半の学生と勝負していかなければいけません。

もちろん体力試験がすべてはないので、体力強化ばかりする必要はありませんが、勉強と並行してしっかりトレーニングを積んでおく必要はあるでしょう。

勉強の合間にコツコツと

30歳以上で警察官を目指す場合、そのほとんどが仕事をしながら目指すことになる。仕事と勉強を並行するだけでも大変だが、その合間を見つけて体力トレーニングもしっかりやっておこう。

体力強化というのはなにも警察官採用試験のためだけではなく、合格後も見据えて続けていくことが大事です。

警察官採用試験に合格すると警察学校に入校することになりますが、警察学校ではとにかく体力が必要になります。

警察学校の1日は早朝からのランニングで始まり、その他にも柔道警備実施訓練など体力を消耗する授業や訓練がたくさんあります。

「30歳を超えているからついていけない」というのはなんの言い訳にもならず、警察学校では年齢や性別に関係なく甘えは許されません。

警察学校入校前にある程度の体力を準備しておかないと苦労することになるので、体力試験+合格後を見据えて継続するということがとても大事になります。

また、30歳以上でまったく体を動かしていないという人は怪我をしやすいので、怪我にも十分注意していきましょう。

上下関係の厳しさは覚悟が必要

警察官 上下関係の厳しさは覚悟が必要

30歳以上で警察官を目指す場合、覚悟しておかなければいけないのは上下関係の厳しさです。

警察官の世界は階級社会なので上下関係がとても厳しく、そこに年齢はあまり関係ありません。

前職で役職についていたとしても、部下をマネジメントするような立場であったとしても警察官になれば新人です。

例えば35歳で警察官になった場合、18歳や19歳の先輩がいますが、年齢が一回り違ったとしても先輩は先輩です。

そういった自分より遥かに若い人たちから指示を受けることだってありますので、その点は覚悟が必要でしょう。

警察官の世界は1日でも早く警察官になった者が先輩になります。

前職の地位は関係ない

前職の会社でどれだけすごい役職についていたとしても警察官になれば関係ない。新人警察官としてのスタートになるので、厳しい上司から激しく叱責される場面もあり得る。

前職の資格やスキルも警察官で生かすことができればいいですが、なかなかそうはいかないと思いますので、その点もデメリットと言えるでしょう。

35歳でも新人警察官であれば元気よく明るく行動していかなければいけません。

前職のプライドを引きずっていると中々新人らしい態度を出していくことも難しいです。

30歳以上で警察官の世界に飛び込むのであれば一度考えをリセットし、新卒のようなフレッシュな気分で臨むことが大事になってきます。

そのため、最初は仕事ができるかどうかではなく、元気よく積極的に行動できるかどうかが求められるところです。

私自身も会社員から警察官に転職して色々とカルチャーショックを受けましたし、苦労した経験は数え切れません。

それでも郷に入っては郷に従えということわざがあるように警察官になったならば警察官の文化を受け入れていくしかないでしょう。

警察官への転職については下記の記事で詳しく解説しています。

30歳以上で警察官になる大変さ

30歳以上で警察官になると大変なこと

ここからは30歳以上で警察官になる大変さについて解説していきます。

冒頭で書いた通り、30歳以上であっても警察官になりたいと思っているならばその夢を諦める必要はまったくありません。

自分が納得いくまで挑戦を続ければいいですし、受験資格がある限り何度受験しても問題ないです。

それでも30歳以上で警察官になるというのは決して簡単なことではないので、そのリスクもしっかり理解しておく必要があるでしょう。

  • 仕事と勉強の両立

まず、警察官を目指すならば警察官採用試験に合格しなければいけません。

警察官採用試験は年々倍率が低下傾向にありますが、それでも試験対策をしておかなければ簡単に合格することはできません。

30歳以上で警察官を目指す方はそのほとんどが定職に就いている状態だと思いますので、仕事と勉強を両立していく必要があります。

仕事をしながら勉強もしていくというのはとても大変でしょうし、自分のやりたいことを制限していく場面も出てくるでしょう。

警察官採用試験のライバルになるのは主に学生になるので、勉強の面では少し不利と言えるかもしれません。

久しぶりに勉強するという方も多いでしょうし、勉強そのもののハードルが高く感じてしまうでしょう。

  • 仕事をしながら体力作り

先ほども体力の重要性については説明しましたが、これも仕事+勉強と並行して行っていかなければいけません。

仕事と勉強を両立するだけでも大変なのにそこに体力トレーニングも入ってくるのです。

恋人がいる人ならデートをする時間を削らなければいけませんし、趣味がある人もその時間を制限していく必要があります。

なにより仕事が第一なので、本業が疎かになってしまっては意味がありません。

30歳以上で警察官を目指す場合、このような大変さがとても大きいでしょう。

  • 警察学校では役員を任される

30歳以上で警察官採用試験に合格した場合、年齢層で言えばかなり上の方に入ります。

そのため、その社会人経験やリーダーシップが期待され、警察学校ではクラスのまとめ役(役員)を任される可能性が高くなります。

必然的に周りの同期は新卒が多いため、クラスをマネジメントする能力が期待されているということです。

しかし、その期待に応えられなかったときは悲惨です。

役員に任命されていたとしても役員を解職されますし、クラスからも冷たい視線が注がれます。

30歳以上で警察官になる場合はある程度期待されていることを知っておきましょう。

  • 雑用からのスタート

30歳以上で警察官を目指している方は現在の仕事において、ある程度のポジションで仕事をしていることだと思います。

後輩がたくさんいて、重要な役職に就いている人だっているでしょう。

それでも警察官になればまずは雑用からのスタートとなります。

新人警察官は誰よりも早く出勤し、警察署の掃除やゴミ捨てから行わなければいけません。

さらに資料のコピーや通告の準備など、新人警察官は朝からやることがいっぱいです。

仕事が始まれば上司へのお茶出しやコーヒー出しを行わなければならず、仕事が終わっても帰るのは一番最後です。

そのため、前職の雰囲気のままで警察官になると痛い目を見ることになるので、新人警察官の立場をしっかり理解するようにしましょう。

仕事ができる前提で見られる

30歳以上で警察官になると仕事ができる前提で見られる

30歳以上で警察官になる場合、もう1つ大変なことは仕事ができる前提で見られるということです。

先ほど警察学校では役員を任されやすいと紹介しましたが、警察学校を卒業してからも即戦力としての期待がかかっています。

もちろんいきなり活躍することまでは求められていませんが、それでもある程度の落ち着き物事の考え方はわかっていて欲しいと思われるものです。

30歳以上なのに新卒と同じような動きでは困りますし、最低限のビジネスマナーも知っておく必要があるでしょう。

社会人経験が豊富なのに全然戦力にならない場合は「コイツはなんのためにこの年齢で入ってきているんだ」という目で見られてしまいます。

すべての経験が生かせる

警察官の仕事は人生経験や社会人経験を生かすことができる。市民から相談を受けた場合などは自分の経験談を話すことで相手を納得させやすい。

もちろん転職して警察官になる場合は自分自身も「新卒とは違うところを見せる」という意気込みが必要です。

同じ新人警察官の立場でも転職組が新卒と同じ動きではいけません。

特に警察学校では不安定になりがちなクラスをまとめることが期待されますし、クラスを引っ張っていく姿勢が求められます。

私の経験談では30歳の同期がクラスのまとめ役を期待されていましたが、その期待に応えられず、どんどんポンコツ扱いを受けるようになっていきました。

その同期は体力的にもクラスに遅れをとり、挙句の果てに怪我を負ってクラス行動から離脱。

結局、最後は警察学校で退職していくという結果となりました。

そのため、ただなんとなく警察官に転職するというのはおすすめしません。

自分の年齢、自分の立場でなにが求められるのかというところまで考えておく必要があるでしょう。

まとめ

今回は30歳以上で警察官へ転職するのはどうなのか?というテーマで解説しました。

今回紹介したことをまとめると

  • 警察官採用試験は最大35歳でも受験可能
  • 警察官になる夢があるなら諦めるべきではない
  • 30歳以上で警察官になると大変なこともある
  • 30歳以上で警察官になる場合は新卒と同じ働きではいけない

ということになります。

私自身も会社員から26歳で警察官に転職しましたが、カルチャーショックを受けることがあれば大変なこともありました。

それでも「警察官になりたい」と思っていたので、警察官に挑戦してよかったと思っています。

後悔していることはありません。

警察官になりたいという夢を持っている方には是非自分が納得いくまで挑戦して欲しいと思います。

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