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【警察官の不祥事】若手警察官が起こしやすい不祥事とは?実際にあった若手警察官の不祥事も紹介!

若手警察官はよく不祥事を起こすと聞きますが、どんな不祥事が多いんですか?

警察学校を卒業して3年以内の警察官をよく若手警察官と呼びますが、その名の通り、まだまだ警察官としてはこれからの人材です。

警察学校を卒業して最初の3年というのは様々なことを経験し、良いことにも辛いことにも当たりながら成長していく時期になります。

この最初の3年はかなり大事な時期であり、若手警察官として一気に実力を身に付ける人とそうでない人の差は開いていくばかりです。

同じ若手でも実力を身に付けて次から次へと検挙をしていく人がいれば、その一方でまだまだ仕事を覚えられず若手扱いから抜け出せない人もいます。

若手警察官というのも能力は人それぞれになりますが、いずれにしても気を付けなければいけないのが不祥事です。

事実、警察官で不祥事を起こす年代は20代が圧倒的に多く、若手警察官の不祥事は珍しいものではありません。

私自身も数多くの同僚の不祥事を目の当たりにしてきましたが、その中でも若手警察官の不祥事は際立っていました。

そこで、この記事では若手警察官の不祥事をテーマにし、実際に若手警察官が起こしやすい不祥事や実例を紹介していきます。

これから警察官を目指す方にとっては決して他人事ではなく、知っておいて損はないことです。

また、現役の若手警察官の方々にも一読して頂きたい内容となっています。

「そんなことやるわけない」と簡単に思わず、明日は我が身と思ってご覧いただければ幸いです。

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警察官の不祥事とは?

警察官の不祥事とは?

まず初めに警察官の不祥事とはなにかについて解説します。

警察官は法律に従って犯罪者を検挙することを主とする仕事ですが、残念なことに悪いことをしてしまう警察官も数多く存在します。

窃盗、暴行、わいせつ事犯、盗撮、痴漢…

悪い者を捕まえる側の警察官が犯罪を起こすというのは信じがたいものです。

しかし、全国各地で警察官が不祥事を起こし、ニュースになることはもはや見慣れた光景となってしまいました。

警察官は地方公務員ですので、一般企業の会社員とはワケが違います。

警察官が犯罪やそれに近い問題を起こせばニュースになってしまい、組織全体に大きく迷惑をかけることになります。

例えば、一般企業の会社員の不倫がニュースになることはありませんが、警察官が不倫をすればそれだけでニュースとして報じられます。

不祥事は勤務中であろうがプライベートであろうが同じです。

そのため、警察官という立場の重みは感じなければいけないですし、ニュースになることで周りに与える影響もしっかりと頭に入れておかなければいけません。

軽い気持ちが大ごとに…

不祥事というのは軽い気持ちで行っていることが多い。しかし、本人は軽い気持ちだったかもしれないが、とんでもなく大きな問題へ発展することは珍しくない。

警察官が不祥事を起こす=国民からの警察への信頼が揺らぐということですので、当然ながら不祥事を起こした警察官は処分を受けることになります。

一発で退職を迫られることがあれば、減給や降格といった重たい処分もあります。

実際、不祥事を起こしてしまった多くの警察官は退職を選びます。

これまで頑張ってきた功績や築き上げてきた人間関係も一瞬にして崩れ去りますので、ダメージは計り知れません。

それだけ警察官が不祥事を起こすということは重たい話になるので、警察官であることの自覚を持つことは大切です。

当然ですが、警察官の自覚を持つのは警察学校に入校してからすぐです。

警察学校に入校した時点で身分は警察官となりますので、その瞬間から警察官として生きていくことになります。

私自身も「まさかあの人が…」といった経験は数多くしてきました。

警察官の不祥事というのは周りの人もそれくらい大きな衝撃を受けるものです。

実は「自分は絶対に不祥事を起こさない」と思っている人が危ないということはよく言われていました。

誰もが「自分も不祥事を起こすかもしれない」と気を引き締めておく必要はあるでしょう。

なぜ不祥事は起きる?

なぜ警察官の不祥事は起きる?

次になぜ警察官の不祥事は起きるのか?について考察します。

一昔前なら警察官が不祥事を起こす度に世間は驚いていましたが、近年はその驚きがなくなりつつあります。

それは1週間に1度は警察官の不祥事を目にしますし、殺人・飲酒運転・わいせつ事件など、重い犯罪を犯す警察官も珍しくなくなってきたからです。

本当によくない傾向だとは思いますが、一向になくならないのが現実と言えます。

そんな中、数多くの不祥事を見てきた経験も含め、なぜ警察官の不祥事は起きるのか?について考えていきます。

  • 激務で高ストレス

警察官の仕事は長時間&不規則な勤務になりやすく、さらに激務になる場面が多い仕事です。

また、警察官は危険な現場を経験することもあり、その緊張感を味わうのは警察官ならではと言えます。

それだけにストレスを抱えやすく、うまく発散できない人だとどんどんストレスが溜まっていってしまいます。

このストレスが限界に達してしまうと自分が制御できなくなり、やがて不祥事に繋がってしまうのではないかと考えます。

実際、警察官が起こした不祥事において、犯行動機については「仕事のストレスから…」という供述をよく目にします。

警察官の仕事が激務なことは間違いないので、いかにストレスを溜めないかが重要になってくるでしょう。

真面目な人ほどストレスを抱えやすいので、プライベートでいかにストレスを発散するのかは考えておく必要があります。

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  • 派手に遊びやすい

これは特に若手警察官に言えることですが、警察官になったことから気持ちが大きくなってしまい、ついついプライベートが派手になりがちです。

その結果、金銭感覚が狂ってお金に困り、不祥事を起こすというパターンが目立ちます。

警察官は若くしてそこそこの給料がもらえますので、20歳前後の若手警察官はお金を散財する傾向が強いです。

好きなものを好きなだけ買う、いきなり高級車を買う、ギャンブルにハマるなど要因は様々ですが、お金関係での不祥事は目立ちます。

そのため、上司が強制的に若手警察官を積立貯金に加入させるということもあります。

また、若手警察官の通帳を定期的にチェックする上司もいますので、それだけ組織としても注意深く見ていると言えるでしょう。

”若手警察官とお金”の問題は十分に気を付けていかなければいけません。

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  • 倫理観に欠ける人材が多い

私自身が警察官になって強く感じたことは”変わった人が多い”ということでした。

警察官になるまでは警察官=真面目というイメージが強かったのですが、実際はまったく違いました。

警察官としての倫理観や常識に欠ける人も多く、「本当に警察官なのか?」と疑ってしまうような人も少なくありませんでした。

警察官になれば仕事中でもプライベートでも他の模範となるように過ごさなければいけません。

”仕事中だけ警察官”ではいけないのです。

しかし、プライベートでも倫理観が求められる職業なのにそういった人材ばかりではないのが現実でした。

なので、警察官だから不祥事は起こさないというわけではなく、倫理観に欠ける人材でも警察官になれてしまうというのが正しいでしょう。

実際、警察官になってみればわかりますが、プライベートが乱れている警察官は当たり前のようにいます。

「そりゃ不祥事起こすよなぁ…」と不祥事を見る度にある意味で納得していた自分もいました。

警察官だから真面目というのはもはや幻想であり、警察官であろうが犯罪に走ってしまうのが現実。一人の過ちが組織に与える影響は非常に大きい。

もはや個人の資質に委ねられる部分はあるのですが、「警察官も普通の人間」であることがよくわかって頂けたと思います。

普通に考えれば誤ることはないのに魔が差せば警察官でも誤った選択をしてしまうのです。

また、警察官は厳格な仕事であるがゆえ、そのプレッシャーが不祥事に繋がることもあります。

仕事中に起きる不祥事は「後から言い出せなくて…」というパターンが非常に多いです。

警察官という肩書は想像よりも重たいものなのでしょう。

不祥事は若手警察官に多い傾向ですが、ベテラン警察官が不祥事を起こすことも珍しくありません。

先ほども伝えましたが、”明日は我が身”と考えることが大事です。

若手が起こしやすい不祥事

若手警察官が起こしやすい不祥事

続いて、若手警察官が起こしやすい不祥事について紹介していきます。

警察官という職業は特殊なのでそれなりに理解をしておかなければいけませんが、若手警察官はまだまだその辺りのイロハを理解していません。

警察学校を卒業したとはいえ、警察官としてはやっと半人前になった程度です。

  • 警察官であること
  • 公務員であること
  • プライベートでも警察官であること

仕事はもちろんですが、この辺りまで理解をできてようやく立派な警察官だと言えます。

そのため、まだまだ警察官としての意識が低いのが若手警察官の特徴となります。

その中で若手警察官というのは似たような不祥事を起こす特徴がありますので、その点について紹介していきます。

  • 金銭トラブル

若手警察官が起こしやすい不祥事の1つ目は金銭トラブルです。

警察学校を卒業して現場で働くようになると、警察学校時代よりもいい給料がもらえるようになります。

それは現場で働くことで危険手当、休日出勤手当、深夜手当などが支給されるようになるからです。

また、半期に一度は賞与ももらうことができるので、警察学校時代とはまるで違う給料となります。

そのため、18歳や19歳の人にとっては十分恵まれた給料ですので、大切に使っていく必要がありますし、貯蓄していく必要もあります。

【警察官Q&A】警察官はプライベートまで管理される?SNSから貯金額まで上司に報告

しかし、ついつい散財してしまうのがオチで、「毎月給料日までギリギリの生活」という若手警察官も珍しくありません。

実際、そういった若手警察官は数多く見てきました。

ギャンブルにお金をつぎ込む、いきなり高級車を買うなど計画性のないお金の使い方が原因となり、他人のお金を盗む空き巣に入るなど信じられない犯罪に走ってしまうパターンが非常に多いです。

突然いい給料をもらって散在したくなる気持ちはわからなくはないですが、やはり計画的に使い、貯蓄していく必要があります。

金銭トラブルは若手警察官に一番多い不祥事といっても過言ではありません。

若手警察官の金銭トラブルは今に始まったことではないので、毎月通帳を確認して不祥事を防ごうとする上司が存在する。

  • ミスを隠す

若手警察官が起こしやすい不祥事の2つ目はミスを隠すです。

警察官はとても上下関係が厳しい組織なので、若手は上司から怒られることが当たり前です。

大きなミスをすれば怒鳴られることも珍しくないので、ついつい若手は委縮してしまう傾向にあります。

一般的な企業であればよほどのミスをしない限り怒鳴られるということはありませんが、警察組織では上下関係が厳しすぎるあまりにそういったことが日常的です。

もちろんミスをして怒られるのは当たり前ですし、次に同じミスがないようきつく注意されることも理解はできます。

しかし、それが少し過度な傾向にあるので、若手警察官はやがてミスを恐れるようになります。

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若手警察官の心理としては「ミスをしたらやばい」「上司から怒られたくない」と思うようになり、消極的な姿勢になりがちです。

さらに「ミスを報告したら怒られる」と考えるようになり、重大なミスでも報告できなくなってしまう傾向にあります。

仕事をしていれば誰にでもミスはあり得るのですが、ミスをしたときにはすぐに上司に報告するのが鉄則です。

なぜなら、すぐに報告をすればミスを取り返すことができますし、重大なミスであっても被害を最小限に食い止めることができるからです。

しかし、それがわかっていても若手警察官は「怒られたくない」という心理が優先してしまい、報告しなければいけないことを報告できません。

そして、時間が経過してからミスが発覚するというパターンの不祥事が目立ちます。

ミスをしたらすぐに報告するというのは徹底していく必要があります。

悪い報告ほど早く行うことが鉄則。ミスをしてしまった場合は一刻も早く報告しよう。

  • 女性トラブル

若手警察官が起こしやすい不祥事の3つ目は女性トラブルです。

これは金銭トラブルと似たようなものなのですが、警察学校を卒業した若手警察官はお金と時間を手にすることができます。

ギャンブルにハマる若手がいる一方、キャバクラや風俗といったものにハマる若手もいます。

また、女性との接点を求めるために出会い系にハマってしまう若手もいました。

いずれも健全なものであれば問題はないのですが、必ずしもそうとは限らないのが現実。

女性に高額なプレゼントを繰り返す関係が切れたのに執拗に復縁を迫るなど、ときに常識を超える関係となってしまい、次第にトラブルへと発展することが多いです。

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異性との交際というのはあくまで常識の範囲内にとどめるべきなのですが、気が大きくなってしまった若手警察官はそこに気付くことができません。

そういった若手に限って相手には警察官であることを自慢したがるので、やがて相手から「○○署の○○さんに困っている」という通報を入れられてしまいます。

こういったものは立派な不祥事ですので、最悪の場合は退職を迫られることもあります。

お金と時間が手に入ったとしても節度を持って行動することが大切です。

異性とは適切な交際をしていこう。警察官だからといって変な勘違いをしてはいけない。

  • 紛失トラブル

若手警察官が起こしやすい不祥事の4つ目は紛失トラブルです。

警察官の仕事は非常に重要な個人情報を取扱うことが多く、情報漏洩が絶対に許されない仕事です。

市民の個人情報はもちろんですが、ときには市民の前科前歴を明らかにするような情報を取扱うこともあります。

こういった個人情報がひとたび外部に流出すれば社会に与える影響は計り知れず、警察組織に与えるダメージも甚大なものになります。

よって、警察官というのはより高い意識を持たなければならず、持ち歩く個人情報には細心の注意を払わなければいけません。

しかし、若手警察官はまだまだこのような意識が低いこともあり、個人情報の重要性を理解できていない者もいました。

そのため、巡回連絡の簿冊を紛失する交通反則切符を紛失するなど、意識の低さから重要な個人情報を記載した書類を紛失するトラブルが発生してしまいます。

紛失トラブルを防ぐためには常に書類の存在を気にすることが大切です。

個人情報を持ち歩いているなら何度も鞄の中を確認し、くどいくらい書類の存在を確かめることによって紛失することを防ぐことができます。

紛失トラブルで多いのはいつどこで書類を鞄にしまったのか、いつどこで紛失したのかがわからないというパターンです。

これは書類の存在を気にしていないという証拠ですので、何度も確認することである程度は防ぐことができます。

紛失トラブルは周りに与える影響も大きいですので、絶対に起こしてはいけない不祥事です。

実際にあった不祥事

実際にあった若手警察官の不祥事

ここからは元警察官の私が実際に見てきた若手警察官の不祥事について紹介していきます。

約8年の警察人生で見てきた若手警察官の不祥事は数え切れません。

「なぜそんなことをしてしまう?」

「警察官としての自覚があるのか?」

若手警察官による不祥事を見る度にこのように思ってきました。

残念な気持ちと同時に半分は呆れていましたし、組織に迷惑をかける若手に怒りを覚えたこともあります。

もちろん私自身は一度も不祥事を起こしたことはありませんが、後輩として入ってきた若手警察官の不祥事は数多く目にしてきました。

この記事を読んでいる方々にも教訓として頂きたいので、実際にあった若手警察官の不祥事を紹介します。

同僚の財布からお金を…

警察学校を卒業して1年未満だったAはそつなく仕事をこなすタイプで、周りからの評判もまずまずのものでした。

言われたことは素直に従うし、やる気も十分あって将来性がある若手の1人と言えました。

そのため、不祥事とは無縁のタイプの優等生だと見られていたのです。

しかし、あるときから独身寮で”部屋からお金がなくなる”という怪奇現象が発生し始めました。

独身寮とは若手警察官しか住んでおらず、普段はほとんどの者が部屋の鍵をせずに外出します。

身内しか住んでいないので、防犯面をあまり気にしないのが普通なのです。

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これは単なる偶然の重なりではなく、明らかに窃盗事件である可能性が浮上したため、警察署の幹部も捜査に乗り出しました。

このような場合は寮生全員への聞き取り調査が行われ、まずは怪しい人物の洗い出しを行います。

すると”Aがギャンブルにのめりこんでいる”という情報が入ったため、幹部はAに対して取調べを実施。

その結果、Aが同僚の部屋に忍び込んで財布からお金を抜き取っていたことを供述したため、窃盗事件として処理されることとなりました。

被害者になった若手警察官たちも驚きは隠せませんでしたが、すぐにお金が弁済され、Aも退職することとなったため不起訴処分で終結。

周りでお金に困っている若手警察官がいれば要注意のサインです。

夜遊びのノリのまま運転…

これも将来有望とされていた女性警察官のBが起こした不祥事です。

Bは警察学校時代から成績優秀であり、トップクラスの成績で警察学校を卒業しました。

警察学校で成績が良かったため、配属になったのは県内でも有数の大規模警察署でした。

大規模警察署は次から次へと通報が入るため、休憩する間もなく本当に過酷な勤務になりがちですが、Bは弱音を吐くことなくしっかりと仕事をこなしていました。

幹部からの評価も高く、間違いなく将来有望の若手警察官でした。

仕事中は有望な若手警察官に見えるBでしたが、実は裏の顔があり、非番は頻繁に夜遊びに出かけるという一面を持っていました。

もちろん夜遊びが禁止されているわけではなく、健全に遊んでいる分にはまったく問題ありません。

しかし、Bは夜遊びのノリのまま飲酒した状態でも平気で車を運転しており、夜間の飲酒取締りの検問に引っ掛かってあえなく検挙。

もちろんBは依願退職しましたが、当時ニュースでも報じられる大きな事件となってしまい、Bが所属していた警察署は衝撃を受けることとなりました。

「まさかあの子が…」という声ばかりで、不祥事というのがいかに周りに影響を与えるかを実感する事件でした。

仕事でストレスを抱えやすい分、プライベートで羽を伸ばすことは大事ですが、節度を持って遊ぶことが大事です。

ミスを隠すために書類を…

若手警察官だったCは仕事のデキが悪く、度々上司から怒られていました。

仕事をなかなか覚えず、同じミスを繰り返してしまうことも珍しくなかったため、ときには上司から怒鳴られることもありました。

このような若手警察官に対しては周りも注意深く見るものですが、ときにはCのような立場でも一人で仕事をしなければならない場面はやってきます。

それは逮捕するような事件が入ると、それぞれが役割に従って仕事を進めていかなければならないので、一人一人が書類を作っていく必要があるからです。

【逮捕】逮捕について詳しく解説!逮捕手続きはどれくらい時間がかかる?どんな書類を書く?

Cの不祥事は逮捕事件ではなく、書類送検する事件での出来事でした。

書類送検する事件は逮捕事件と違い、1~2か月かけて書類を作成していく場合もあります。

Cは被害者からの書類をまとめていましたが、書類の書き方をよくわかっておらず、自己流で作成を進めていました。

するとある日、自己流でまとめていた書類の不備に気付きました。

それでも「ミスを報告したら怒られる」「これ以上怒られたくない」という心理が働いてしまい、不備を発見したにも関わらず上司に報告をしませんでした。

そこでCが考えたのは書類の改ざんです。

間違っていた部分を自分の手で書き加え、書類として完成させてしまいました。

しかし、書類の改ざんというのは見る人が見れば簡単にわかってしまうことであり、Cの改ざんもあっさりと幹部に見抜かれました。

追及を受けたCは責任をとって退職することとなったので大事にはなりませんでしたが、ミスの報告を素早くしておけば防げた不祥事です。

警察学校で怒られることには十分慣れているはずなので、必要以上に怒られることを恐れてはいけません。

不祥事を起こさないためには?

不祥事を起こさないためには?

最後に若手警察官が不祥事を起こさないためにはどうすればいいのか?ということについて解説していきます。

ここまで若手警察官が起こしやすい不祥事&実際にあった若手警察官の不祥事を紹介しましたが、みなさんはどのように感じられたでしょうか?

多くの方は「そんな不祥事を自分が起こすわけない」と思われたはずです。

確かに警察官が犯罪や不祥事を起こすなど一般の感覚で言えばあり得ないことかもしれません。

しかし、それこそが罠であり、誰しもが”不祥事とは無縁”だと思っていることが危険なのです。

若手警察官が不祥事を起こす要因は様々ですが、どれも明らかに自覚が欠けてしまっています。

一部の故意犯を除いては

「これくらいならバレない…」

「誰だってこのくらいはやってる…」

など、気の緩みから不祥事を起こしてしまうことがほとんどでしょう。

これまで不祥事を起こしてきた若手警察官の多くは「自分は大丈夫」と思っていたに違いありません。

不祥事を起こさないためにはすべて他人事だとは思わないことがポイントです。

誰にでも起こり得る

どれだけ出来のいい人間であったとしても必ず魔が差す場面はやってくる。このときに自制できるかどうかが分かれ道となるので、「明日は我が身」と常に思っておくことが大事。

私自身も警察官時代は数え切れないほどの不祥事を目の当たりにしてきましたが、見る度に「怖いな」と思ってきました。

これは「いつ自分が不祥事を起こすかわからない」と自分を戒めるためでもあります。

不祥事を起こしたことはありませんが、不祥事を起こす可能性が0だったとは言い切れません。

それくらい紙一重のことですし、不祥事を起こす警察官と起こさない警察官に決定的な違いはないです。

不祥事は誰にでも起こり得ることと考えておく方が正しいでしょう。

今回はその中で若手警察官が起こしやすい不祥事について解説してきました。

若手警察官が不祥事を起こさないためには

  • ミスは絶対に隠さない
  • お金は計画的に使う
  • 悪い報告ほど早く行う
  • プライベートでも羽を伸ばし過ぎない&節度を持って行動する

ということを守っていくべきです。

まだまだ警察官としての自覚が足りないのが若手警察官の特徴ですので、それに伴う不祥事を起こしやすい傾向にあります。

プライベートでも模範的な行動をしなければいけない立場であることは十分に理解しましょう。

まとめ

今回は若手警察官が起こしやすい不祥事について詳しく解説してきました。

若手警察官が起こしやすい不祥事としては

  • 金銭トラブル
  • ミスの未報告
  • 女性トラブル
  • 紛失トラブル

などがあり、いずれも実際に多く見てきた不祥事でもあります。

これらはまだまだ倫理観が低い若手警察官に多い不祥事であり、自覚の欠如が最大の原因と言えます。

警察官を何年かやっていれば必ず不祥事を目にする機会が出てきます。

そのとき、不祥事を見て「自分は大丈夫」と思うのではなく、「自分もいつ不祥事を起こすかわからない」と気を引き締めることが大事です。

不祥事は誰にでも起こり得ることであり、決して他人事ではありません。

こういった意識を持つことが不祥事を起こさないための鉄則です。

これから警察官を目指す方には是非参考にして頂きたいと思いますし、現役の若手警察官の方々が考えるきっかけになれば幸いです。

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