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【積極採用】女性警察官が活躍しやすい部署&活躍しにくい部署は?

警察官になってやりたい仕事が決まっているんですが…。

女性警察官が活躍しやすい部署ってどんなところですか?

近年、全国の都道府県警察は女性警察官を積極的に採用し、女性警察官の比率を高めようとする施策を実施しています。

実際、女性の管理職(警部補以上)も多く誕生するようになり、女性で幹部になる人も珍しくなくなってきました。

そのため、今後もますます女性警察官の採用は拡大していきますし、女性警察官が活躍する場も広がっていくことは間違いありません。

現在、警察官を目指している女性の中には「警察官になったらこの仕事がやりたい」「この部署で働きたい」という目標を持っている方もいるでしょう。

目標を持つことはモチベーションにもなりますし、素晴らしいことだと思います。

警察官採用試験の面接でも必ずやりたい仕事に関する質問はありますので、早い段階でイメージを持っておくことは大事です。

しかし、実際のところ「自分のやりたい仕事は女性警察官でもできるのか?」という疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。

確かに警察官の仕事は体力勝負になる部署があり、女性にとって不利になる仕事もあります。

そこで、この記事では女性警察官が活躍しやすい部署&活躍しにくい部署について紹介し、女性警察官の仕事についてわかりやすく解説していきます。

警察官を目指す女性の参考になれば幸いです。

警察学校では男性と対等に渡り合う

警察学校 女性でも男性と対等に

まず警察官採用試験に合格すると警察学校に入校することとなり、高卒程度なら約10か月大卒程度なら約6か月を警察学校で過ごします。

警察学校では警察官として現場で働けるようになるため、様々な授業や訓練を受けます。

中にはとても体力を消耗する訓練もありますが、女性警察官だからといって内容が軽くなるわけではありません。

女性はどうしても体力面では不利になりますが、言い訳をすることは一切できず、男性警察官と対等に渡り合っていかなければいけないのです。

女性警察官でも男性警察官とまったく同じメニューをこなしていくことになりますので、その点は覚えておきましょう。

警察学校での厳しい訓練
  • 1500m走

警察学校の名物とも言える1500m走。女性なら7分程度で完走したい。

  • 20mシャトルラン

1500m走と並んでよく行われる訓練。女性なら80回前後を目標に頑張りたい。

  • 警備実施訓練

機動隊と同じ装備を身に付け、大きな盾を抱えながら走り込む。真夏に行われると熱中症で倒れる者もいる。

女性警察官は男性と一緒に走っても遅れをとってしまうことがありますが、それでも気合いと根性で乗り切る必要があります。

クラスでランニングをしていれば女性が周回遅れになることも珍しくありませんが、それでも最後まで走り切らなければいけません。

一人が遅れたからといってクラスのみんなは待ってくれません。

もちろん途中で投げ出すことは許されませんし、休憩することもできません。

まずは警察学校での訓練に耐えられるよう体力をしっかり強化しておきましょう。

事前にトレーニングを積んだか積んでないかで大きな差が生まれることになります。

最初の2年間は地域課での勤務

女性警察官 最初は地域課からスタート

警察学校を卒業した後は男女問わず必ず2年間は地域課での勤務となります。

ですので、女性警察官も警察学校を卒業した後は警察署の交番に配置されることとなります。

警察学校を卒業したあとは新人警察官として勤務することになるので、とにかく元気よく機敏に動くことを意識するようにしてください。

交番での勤務は様々な通報や相談に対応し、日によっては休憩も仮眠時間もとることができないほど忙しい場合がありますが、女性でも男性と対等に勤務しなければいけません。

また、酔っ払いや精神錯乱者が好き放題に暴れる現場もありますが、女性だからといって相手は容赦してくれません。

女性であってもある程度の体力や筋力をつけていないと痛い目を見ることがあるので、警察学校を卒業してからもトレーニングは続けておきましょう。

なぜ最初の2年間は地域課?

警察学校を卒業してから2年間は地域課での勤務となるが、地域課での勤務はありとあらゆる仕事を行うため、必然と警察官としての基礎が身に付くためである。

事件を処理すれば刑事課、取締りを行えば交通課、DVに対応すれば生活安全課と地域課で勤務しているだけで様々な部署の仕事を理解することができる。

地域課での勤務は3交代勤務となるため、体力的にとてもハードであることは間違いありません。(警視庁のみ4交代勤務)

1回の勤務が24時間になりますので、深夜や早朝の勤務もこなしていく必要があります。

本当に忙しい日だと24時間ほぼ休憩なしで働く場合もありますので、ときには助手席でウトウトしてしまう場面もあるでしょう。

仕事も雑用もこなしていかなければいけないので、最初は先輩や上司についていくのに必死だと思います。

警察官の仕事が体力勝負になるというのはまさにこのような仕事のことであり、男性警察官でも非常に辛いときはあります。

また、女性警察官でも相手を制圧しなければいけない場面は出てくるので、それくらい危険な仕事であることは覚えておいてください。

警察署では制圧術等の訓練が日々実施されているため、そういった訓練に真面目に取り組むことが大事ですし、自主的に筋力トレーニングをして体を作ることも必須です。

女性警察官が活躍しやすい条件

女性警察官が活躍しやすい条件

続いて、女性警察官が活躍しやすい条件について解説していきます。

どうしても体力で男性警察官に劣ってしまう女性警察官は体力勝負をする部署だとなかなか対等に働くことが難しいですし、活躍することも難しいです。

例えば、暴れる者を制圧しなければいけない現場において、女性警察官が積極的に前に出るということはなかなかありません。

なぜなら相手が男であれば、女性警察官だけでまともに対応することは難しいからです。

下手に前に出てしまえば怪我をすることになり、余計な時間をかけることになってしまいます。

女性警察官はこのような現場では後方支援に回ることが多くなってしまうので、女性警察官が活躍しやすい仕事だとは言えません。

相手は当たり前のように向かってくる

警察官に対して横暴な態度を示す相手は珍しくなく、警察官が相手であろうが構わず向かってくる。ときには公務執行妨害ギリギリのつかみ合いなんていう場合もあり、警察官であれば常に油断することはできない。

通報に対応して現場に出向する部署はどうしても女性警察官が活躍しづらい仕事と言わざるを得ない。

そうなると、やはり女性警察官が活躍しやすい仕事とはデスクワーク中心の仕事だと思います。

デスクワークであれば体力や筋力というのは特に必要なく、男女とも平等に自分の力を発揮することができます。(長時間の勤務に耐えられる体力は必要)

実際、地域課で長年働く女性警察官は少なく、多くの女性警察官は地域課以外の部署に異動していきます。

もちろん現場に出る仕事でも性犯罪事件などで女性警察官が求められる場面はありますし、活躍できることはあります。

あくまで相対的に見ればという話ですので、その点は留意してください。

女性警察官が活躍しやすい部署

女性警察官が活躍しやすい部署

まず女性警察官が活躍しやすい部署として思い浮かぶのは刑事課です。

刑事課は現場に出ることは多いですし、体力を使う場面も多いですが、それよりも書類作成やデータ解析などのデスクワークの方が多いです。

実際に女性刑事というのは刑事課にたくさんいますし、警部補になって仕事を仕切る女性刑事もたくさん見てきました。

刑事課であれば妊娠をしてもギリギリまで勤務することができるので、その点もメリットだと思います。(地域課だと妊娠が発覚した時点で現場に出ることができません)

また、刑事課の中にある鑑識係にも女性警察官は多かったです。

鑑識係は細かい作業や繊細な取り扱いが求められる仕事ですので、女性に向いている仕事とも言えますし、若手の女性警察官で鑑識係を目指している人は結構いました。

さらに刑事課での活躍が認められれば機動捜査隊に配置される女性刑事もいます。

機動捜査隊は覆面パトカーで常に管轄地域内をパトロールしており、事件が発生すれば迅速に現場に向かう部隊です。

性犯罪事件などが発生した場合、女性警察官が少ない警察署から応援を求められることもあります。

結婚・出産後でも働きやすい

刑事課のような通常土日休みの部署は女性警察官にとって、結婚・出産をした後でも働きやすいというメリットがある。出産後は時短勤務や時差出勤などで職場復帰をする人がほとんどで、家庭との両立を図りやすい部署でもある。

さらに女性警察官の存在が必須な部署と言えば生活安全課です。

生活安全課は家族や夫婦、カップルのトラブルを取扱うことが多く、女性警察官が一番求められる部署といっても過言ではありません。

女性が警察署に相談に行く場合、女性警察官が話を聞いてくれると安心できますし、深い話をすることもできます。

中には「女性警察官に話を聞いて欲しい」と言う相談者もいますし、まさに女性警察官が欠かせない部署と言えます。

女性同士で分かり合える部分は多いですし、女性ならではの視点で相談に乗ることもできるので、女性警察官が活躍しやすい部署であることは間違いありません。

実際に生活安全課は多くの女性警察官が配置されています。

家庭のトラブルは後を絶たないため、ますます女性警察官の活躍が求められる部署だと思います。

刑事課や生活安全課以外でも、交通課の総務係や警備課といった現場にあまり出ることがない部署は女性警察官が働きやすい部署だと言えるでしょう。

女性警察官が活躍しにくい部署

女性警察官が活躍しにくい部署

では逆に女性警察官が活躍しにくい部署とはどんな部署になるのでしょうか?

既にお気付きかもしれませんが、それはずばり地域課の仕事です。

なぜなら地域課の仕事は体を張ることが多く、ときには暴れる者を制圧しなければいけない場面もあるからです。

また、ケンカの事案に出向することも多く、女性警察官には不利な場面が多い部署です。

どうしても体力や筋力で劣る女性警察官にとっては活躍しにくい部署だと言えます。

さらに地域課の仕事は職務質問や交通違反の取締りを日常的に行いますが、女性警察官だと相手からナメられやすいということはありました。

女性警察官が相手だとなかなか言うことを聞かない人はいましたし、話に応じない人も多かったです。

この点は見ていて可哀想だなぁと思ったことでもあります。

ケンカ事案はとても多い

地域課が対応する事案は様々であるが、その中でケンカ事案というのはとても多い。「○○とケンカになった」「居酒屋で客同士が揉めている」などの通報は多く、北海道警のデータでは通報の約5%がケンカ事案だったというデータもある。

地域課の仕事は交番やパトカーでの勤務がメインになりますが、特にパトカーは危険な現場一番に到着することが使命です。

危険な現場は初期段階であればあるほど荒れていますので、関係者を力づくで引き離したり、すぐに制圧したりする必要があります。

凶器を持っているような相手だとなおさら危険度が増しますが、それでも地域課の警察官ならば前に出なければいけません。

そのため、このような現場に女性警察官が一番に到着したとしてもできることが限られてしまい、とてもやりづらい仕事であると言えます。

もちろん地域課の仕事でも女性や子どもを相手にするときなどは女性警察官が必要になる場面ですが、相対的に見れば活躍しにくい部署だと思います。

また、私がいた県警では深夜に女性警察官がパトロールをするのは危険だという判断で、深夜のみ女性警察官を内勤にさせるという警察署もありました。

さらに私の経験上では地域課で長く勤務する女性警察官はほとんどいませんでした。

地域課にいる女性警察官は若手ばかりで、ある程度の年数が経つと刑事課や生活安全課に異動するというパターンが多かったです。

当然ながら地域課を希望して長く勤務する女性警察官もいましたが、自然と内勤に移行していくことが多い傾向でした。

まとめ

今回は女性警察官が活躍しやすい部署&活躍しにくい部署について解説しました。

男性警察官も女性警察官も待遇に変わりはなく、取り組む仕事に違いはありませんが、どうしても有利不利というのが出てきます。

体力や筋力で不利になる女性警察官はデスクワークを主とする部署の方が活躍しやすく、逆に現場がメインとなる地域課の仕事は活躍しにくいと言えます。

実際に私の経験上でも長い間地域課で勤務する女性警察官は少なく、刑事課や生活安全課などの内勤へと異動していくことが多かったです。

ただし、部署によって待遇に大きな差があるわけではないですし、部署によって出世に影響がでるわけでもありません。

女性警察官の幹部も多いですし、今後ますます女性警察官の採用が拡大されていくことは間違いないでしょう。

警察官を目指している女性の方は是非今回の記事を参考にしてください。

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